ベトナムの児童が携帯電話やインターネットを利用して、ベトナム農家と日本の農業専門家のコミュニケーションを実現

NTTコミュニケーションズは2011年2月16日、パソコンやインターネットを活用してベトナムの農村に住む児童に稲作の専門知識を提供し、親世代が行う農業の生産性向上に役立ててもらおう、という開発支援実験「YMC-Viet Project」を開始した。総務省の「ユビキタス・アライアンス・プロジェクト(ICT重点3分野途上国向けモデル事業)」の一環としてNPO法人パンゲアおよび財団法人ハイパーネットワーク社会研究所と協力して行う。
 

 
YMC-Viet Projectは、成人識字率の低いベトナムの農村地域に対して、識字率の高い児童を介して日本の農業専門知識を提供する試みである。児童は、パソコンやインターネット、パンゲアが提供する農業支援システム「YMC(YouthMediated Communication)システム」を活用して、日本の農業専門家と親世代の農業従事者のコミュニケーションを仲介する
 
 
実験では、ベトナムの農村地域であるヴィンロン省トラオン地域にICTセンターを構築する。稲作を行っている家庭の児童はセンターに設置されたパソコンを使って、温度、湿度、稲の育成具合、両親からの質問などをYMCシステムへ入力。入力された情報は、NICT(情報通信研究機構)、京都大学、NTTの研究グループが開発したインターネット上の多言語サービス基盤「言語グリッド」を使って、ベトナム語から英語や日本語に翻訳される
 
 
実験参加する農業専門家は、農研機構中央農業総合研究センター、東京大学附属生態調和農学機構、東京農業大学、三重大学の有識者。専門家は児童が入力した情報を基に、YMCシステムを介して稲の育成具合に応じたアドバイスを行う。アドバイスは言語グリッドによって日本語からベトナム語に翻訳される。このとき、より児童が読みやすい言葉に翻訳されるように、プロジェクトメンバーがオンラインのサポートを行うという。非常に興味深いプロジェクトであり、今後の成果に期待したい。
<参考:日経プレスリリースなど>