ワタミの自社農場、2009年に野菜・農作物の栽培では初の黒字化へ

 居酒屋チェーンなどを展開するワタミでは、2002年に農業法人ワタミファームを設立し、現在までに、北海道や京都府など7カ所の農場で合計約480haの農地で栽培を行っている。

同社における農業部門の売上高は約34億円(2009年3月期)、農業部門全体では赤字が続いており、2009年3月期は約2,000万円の赤字となっている。

※ ワタミ株式会社の連結業績は、売上高1,112億円(前期比6.7%増)、経常利益が61億円(18.2%増)の最高益を更新(2009年3月期)。不景気の影響で外食事業の客数が伸び悩む中、介護事業が業績をけん引した。

野菜・農作物の栽培では初の黒字化へ

 農業部門における赤字の主原因は、畜産事業であり、飼料代や人件費コストの上昇などが影響して、農業部門の足を引っ張っている。しかし、現時点(2009年12月末)にて、畜産事業を手放す計画はない、という。

また、農業部門全体では赤字であるものの、畑作部門のみであれば2009年に初の黒字化を実現した。農場にて生産した野菜は自社店舗のサラダなどに使用しており、野菜の9割以上を自社店舗で使用している。

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