建設会社が金沢市と提携し、野菜の栽培事業を開始(大三建設、明翫組など)

(補足記事2010.6.1)金沢市と提携しながら農業分野へ参入した大三建設や明翫組も経営的には厳しいようだ。関連記事を以下に掲載しておく。明翫組は、2007年から自然薯(じねんじょ)を栽培している。天然物のように曲がりくねりながらも、一定規格の箱には収まるサイズに育成、歳暮などのギフト需要を開拓している。農業部門の専任社員は1人だが、09年は約2100本を収穫した。しかし、企業イメージ向上にはつながったが、黒字にするのは難しい(農業事業部)という。

また2009年6月からビニールハウスで無農薬の水菜を栽培している大三建設も「スーパーで扱ってもらうには水菜の寸法をそろえて、均一に袋詰めしなくてはならない。利益は出ていない」(総務部)と明かしている。農業分野への参入から収支トントンか黒字になるまでに平均7.6年もかかるという調査結果もあることから、本業に余裕がなくなってから参入しても、経営の苦しさに拍車がかかるだけ、というのが現実のようだ。成功企業はごく少数であり、企業の農業参入の実態はかなり厳しい。

 
 
建設業の大三建設(株)(株)明翫組、寿司の販売会社である(株)四十萬谷本舗の三社と金沢市が農地管理などに関する協定を結び、金沢市内の耕作放棄地を農地として転借し、野菜の栽培事業に乗り出した
 
 
市は土地所有者から農地を五年間賃借し、協定を結んだ企業に貸すという仕組み。明翫組が89アールで自然薯(じねんじょ)やサツマイモを栽培し、四十萬谷本舗が32アールで漬物などに使うナスやかぶなどを栽培、大三建設は18アールで水菜などの栽培を行っている。
 
 
この他でも、鮮魚卸・加工を手がける(株)釣屋魚問屋のグループ企業である(株)T-marksは、市との五年契約で中山間地の3.7haを借り、ワイン用のブドウ4000株やブルーベリーなどの栽培を行っている。
 
 
同社では今後、洋ナシやイチジクなどの栽培も開始し、収穫されるブドウの一部は外部に醸造を委託し、ワインの販売事業にも乗り出す。また2010年には、自前で栽培から醸造まで手掛けたワイン製品の販売、そして約40席のカフェを開業する計画である。
 
 
明翫組
 
 
※ 参考記事:日本経済新聞(2009/01/23)の記事、各社HPの掲載情報など
 
 

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植物工場・農業ビジネス編集部

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