サウジがセネガルの巨大農地リース交渉を進め、穀物類の輸入依存からの脱却、さらには中東地域への穀物供給国へ意欲を見せる

セネガルは、サウジアラビアへの農地リース交渉を行っている、と公式に発表した。サウジアラビアやUAEといったGCC諸国は、アジアやアフリカ農地を買収・リースによる獲得を進めているのはご存知のとおり。長期的・短期的な要因はあるものの、一番大きなキッカケは、2008年に2倍にも跳ね上がった食料価格高騰に直面し、食料安全保障問題の観点から海外農地獲得(リース)に投資を集中させている。
 
 
今回のセネガルと交渉している農地についても巨大であり、全体としては約40万ヘクタールの提供を交渉している、という。ただし、無秩序な農地買収は現地農民・労働者の反感・暴動、さらには国際機関やNPO(NGO)による非難の対象になりかねない。こうした事件は2008年の食料価格高騰にて経験済みである。よって、今回は現地農家への配慮も行いながら、交渉を進めている、という。
 
 
水資源の枯渇に悩むサウジでは、栽培の際に大量の水を使用する穀物類の国内生産を急激に減少させており、同国では一時期自給率100%を達成していた小麦についても、2016年までには全て輸入(海外農地での生産も含む)に頼ることを発表しており、年間に必要とする260万トンの小麦を海外から確保する必要がある。
 
サウジがセネガルの巨大農地リース交渉を進め、小麦や米といた穀物類の輸入依存からの脱却、中東地域への供給国へ意欲を見せる
 
また、コメについては、Islamic Development Bank(イスラム開発銀行)を筆頭にサウジの投資家で構成されるForas International Investment Companyが去年、7年計画を公表し、アフリカへの10億ドルの投資を行い、コメの輸入による依存度を減少させ、今後はアフリカ農地で生産したコメを中東地域へ供給する計画を進めている。
 
 
こうしたアフリカ農地でのコメの生産計画について、Foras International Investment Companyでは、「7×7プロジェクト」と題して、70万ヘクタールにも及ぶ農地の開拓・整備を行い、7年以内に700万トンの米を生産する計画を発表している。同社によると、現在のセネガルとの交渉でも、15万?20万ヘクタールの農地について、買収・リース交渉を行っているが、まだ正式は契約を締結していない、という。International Food Policy Research Institute (IFPRI)によると、海外の投資家は2006年から現在までに、途上国の1500?2000万ヘクタールにも上る農地を獲得していると推計されており、今後もこうした傾向が続くことは間違いないだろう。