豊田通商の農業法人、宮城県に国内最大級のパプリカ植物工場を稼働

 トヨタ自動車グループの総合商社である豊田通商では2008年に農業法人を設立し、宮城県で太陽光利用型植物工場によるパプリカの試験生産をスタートさせた。1期目の施設面積は0.7ha。

施設の運営は、豊田通商の食料部門子会社である「豊通食料」と地元の農業生産者が出資する農業生産法人のベジ・ドリーム栗原が行っている。

さらに、2010年10月、2期目の施設が本格稼働した。総投資額は約23億円5,000万円、うち11億円は農林水産省の高付加価値化の支援事業予算を活用する。

最新の複合環境制御システムを導入した植物工場の栽培面積は4.2ha、生産量は年間700トンを目標としており、フル生産になれば国内最大級のパプリカ生産施設となる。

1期目と2期目の植物工場を合わせた年間生産量は約800トン、2011年度には1,000トンに増やす計画となっている。

 国内のパプリカ市場は現在、96%が韓国やニュージーランドなどからの輸入で、国内は2万5,000トンと自給率は4%にすぎない。

宮城県では今回のベジ・ドリーム栗原のほか、青果物販売大手の米ドールの日本法人が、パプリカの大型施設を登米市に稼働させている。