フルッタフルッタ「アグロフォレストリー」栽培による産地認証取得カカオ豆の輸入を開始

株式会社フルッタフルッタは、ブラジルの提携農協であるトメアス総合農業協同組合(CAMTA)より、初となるIG認証(=産地認証(日本ではGI認証(Geographical Indication)に相当)取得カカオ豆の輸入を開始した。

IG認証とは、『トメアス産カカオの産地認証』(Indicação de Procedência “Tomé-Açu” para o Produto Cacau)のことで、品質や社会的評価、その他の特性が産地に紐づくものとして、トメアスのカカオ豆が2019年1月29日にブラジル知的財産庁(INPI)から認可を受けました。

フルッタフルッタ「アグロフォレストリー」栽培による産地認証取得カカオ豆の輸入を開始
またトメアスにおいては「森をつくる農業」と呼ばれるアグロフォレストリーでカカオ栽培が行われているため、本IG認証は事実上のアグロフォレストリー認証ともいえます。

アグロフォレストリーは2015年9月の国連ミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標であるSDGs(Sustainable Development Goals)に合致する具体的な取組として、世界中から注目を集めている農法です。

今回、当社輸入のカカオ豆にこのIG認証マークが貼付されることにより、消費者にとっても、生産地と結び付いた特性を有する産品を見分ける目印として差別化が可能となりました。当社はIG認証のアグロフォレストリー産カカオ豆の拡販を通して、今後も持続可能な経済、社会を実現するために貢献していく所存です。


■アグロフォレストリーの仕組み
アグロフォレストリーはトメアスおよびその周辺地域において2万ヘクタールに及ぶとされ、拡大傾向にありますが、森のような農地になるまでに20年以上の年月を要します。

アグロフォレストリーは世界各国で様々な実践例がありますが、トメアスのアグロフォレストリーは1年目から収穫が得られ、持続的に収入を得られるよう計画的に農地を構成していく点が特徴です。草原が森のように遷移していくような様相から、「遷移型アグロフォレストリー」とも呼ばれています。

フルッタフルッタ「アグロフォレストリー」栽培による産地認証取得カカオ豆の輸入を開始

■国内外から評価されるトメアス式アグロフォレストリー
彼らの取組みは支援を必要とせず商業的に自立し、地域振興にもつながっている点が持続可能であるとして国内外から注目され、とりわけ、アマゾンの所得の低い人々にボランティアでアグロフォレストリーを教え、生活を改善し地域の保安や環境保全にも貢献した点がブラジル政府より評価され、2010年に「地域発展貢献賞(ブラジル国家表彰)」の最優秀賞を受賞しています。


■日系農協「トメアス総合農業協同組合・CAMTA」
CAMTAは1929年よりトメアスに移住した日本人がアマゾンという辺境の地で経済的に自立するために1931年に創立された農業組合です。

創立当初は野菜や米の販売を主な事業とし、のちに基幹作物となったコショウ栽培の失敗からアグロフォレストリーへの転換を先導しました。そしてジュース工場の設立を機にアマゾンフルーツの生産が拡大します。

彼らが工場を設立し、アサイーの量産に成功しなければ、アサイーなどのアマゾンフルーツが世界に広く知られることはなかったといっても過言ではなく、まさにアマゾンフルーツのパイオニアとしての地位を築いています。


■株式会社フルッタフルッタについて
https://www.frutafruta.com/

「自然と共に生きる」を理念に、森をつくる農業「アグロフォレストリー」の発展にビジネスの力で貢献し、経済と環境が共存する持続可能な社会の実現を目指して2002年設立。

ブラジルのトメアス総合農業協同組合(CAMTA)よりおもにアグロフォレストリーで栽培されたアサイーをはじめとするアマゾンフルーツ原料を輸入し、メーカーや外食チェーンへ販売を行うほか、「ナチュラル・新鮮・おいしい・本物」をモットーとする自社製品の製造と販売、ジュースバーの運営などを展開し、2014年東証マザーズに上場。