若い2人の兄弟が2つのバケツで途上国の食料問題解決に挑む<Global Buckets>

こんな若い兄弟だけでも、世界の飢餓から救う解決法を考え、実行していることに驚いた。それは、17歳のGrant Busterと、その弟である15歳のMax Busterである。彼らは、簡単な栽培システムを開発し、農地が少ない途上国に普及させる活動を行っている<彼らのサイト>。
 
途上国の食料問題解決に挑む二人の兄弟<Global Buckets>
 
開発した簡易型栽培システムは、2つの5ガロン(20リットル)のバケツを重ねたもの、そして土と水、さらには循環させるためのパイプのみであり、従来よりも50?80%程の水を節約できるという。この栽培システムの開発には、EarthBox planter をヒントにしながら、2005年頃から製作を開始している。
 
 
彼らの素晴らしい点は、こうした市販の栽培システムではなく、より少ない水で栽培可能なもの、簡単な知識があれば誰でも製作・メンテナンスが可能なもの、地元の地域にある材料を使ったものを開発しようと試行錯誤の実験や研究を続けたことである。
 
 
今回の栽培システムについて、その詳細を把握しておらず技術的な評価はできないが、基本的には土壌を使用するようだ。例えば現地の土壌を使用した場合、化学肥料や重金属などが蓄積されているリスク等、不安な点がいくつかあるものの、アイデアを形として実現していることは素晴らしい。個人的にも、何かコアとなる技術を柱としながら、それ以外は全て現地の材料で誰でも組み立てることができる栽培システムの開発ができないかと考えてはいるものの、実行に移していない自分にムチを打ちたくなった。
 
 
こうした簡易型栽培システムを普及させるためには、指導員を増やすための仕組みや情報交換できる場所、さらにはビジネスとして所得を得ることができるようなインセンティブが付加されれば理想的なのかもしれない。それにしても、このような情熱と知識、実行力のある若手ソーシャルアントレプレナー(社会起業家)がたくさん現れて欲しいものである。
 

 

 
途上国の食料問題解決に挑む二人の兄弟<Global Buckets>

<彼らがメモした今回の栽培システム>

 
 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
植物工場・農業ビジネス編集部

植物工場・農業ビジネス編集部

投稿者プロフィール

植物工場・農業分野を中心に環境制御技術に関する最新動向ニュースを配信しております。

この著者の最新の記事

関連記事

次世代農業EXPO 植物工場バナー
植物工場ビジネス・セミナー講義バナー

過去のピックアップ記事

  1. 2013年度は農業法人の休廃業・解散が拡大 電力高騰や後継者問題も
     帝国データバンクは、2006年度から2013年度の間で、農業法人の休廃業・解散動向に関する調査を実…
  2. 米国におけるクロマグロの完全養殖 植物工場による環境制御技術の応用可能性も
     野菜の周年栽培を実現する植物工場だが、その環境制御技術は魚の養殖分野にも応用できる可能性がある。米…
  3. 三菱化学など、太陽光パネル・蓄電池を導入したコンテナ型植物工場がカタールへ
     完全人工光型植物工場を運営する(株)フェアリーエンジェルへの出資を行っているLED照明メーカーのシ…
  4. 120億ドル市場の地産地消ビジネス。政府による新たな資金の貸し付けプログラムが開始
     米国農務省(USDA)では、小規模農家や近年、市場規模が拡大しつつある都市型農業に合わせた資金の貸…
  5. 3Dプリンターで造る未来の食べ物「Edible Growth」
     テクノロジーは野菜を生産する植物工場だけではない。オランダのアイントホーフェン工科大学を去年卒業し…
  6. 韓国ソウル市の「地産地消型クッキング講座」。屋上ファームと料理教室の融合サービス
    都市部住民をターゲットに「ルッコラ」をテーマにした屋上キッチン教室を開催  ソウルの広興倉駅の近く…
  7. 太陽光利用型植物工場を活用した震災復興事業が倒産へ
     2012年6月に宮城県名取市に太陽光利用型植物工場を建設し、レタスやベビーリーフの水耕栽培による生…
  8. 郵船商事による植物工場が福井に完成、1日1万株の大規模・人工光型施設へ
     郵船商事株式会社は、2014年10月より福井県敦賀市において植物工場建設を進めており、4月10日に…
  9. 植物工場による微細藻類の可能性 ミラノ万博でも展示
     日本ではユーグレナに代表とされる微細藻類の多くが開放型(ため池)での生産が一般的だが、海外では太陽…
  10. 植物工場によるトマト生産の田園倶楽部奥出雲が倒産を申請
     太陽光利用型植物工場にてトマトの生産を行っていた島根県奥出雲町の農業生産法人「田園倶楽部奥出雲」が…
150629_英語ページバナー ログインページ(無料会員登録)_topside.logo
無料相談(経営相談・新規事業)バナー
151226 プレス募集バナー PR記事バナー 人材募集バナー

注目記事

  1. 台湾における植物工場の市場概要と現状分析(1)
    1.台湾における植物工場の市場概要と現状分析(1) 台湾では植物工場ブーム?! 国内に60ヶ所以上…
  2. 食品スーパーのバロー、ブナシメジ栽培の農業法人を子会社化・自社栽培比率を拡大
     食品スーパー大手のバローは年内に複数の農業法人を傘下に収め、農業分野に本格進出する。今秋、第三セク…
  3. 米国ユタ州でも植物工場ベンチャーが設立。地産地消ブームを背景に、コンテナ型設備の販売を目指す
     米国ユタ州のパークシティでも、植物工場ベンチャーが立ち上がった。以前まで人工光を利用した室内水耕栽…
  4. ベトナム・ホーチミン市が農業の近代化プランを発表。2020年までに農家平均所得を32万円以上へ
     ここ5年間でベトナム・ホーチミン市における農業は大きく変化している。ホーチミン市は現在、24の行政…
ページ上部へ戻る