アピ、 ミツバチの代替として受粉を助けるハエ【ビーフライ】の普及拡大へ

 受粉用ミツバチの供給を行うアピ株式会社は、ミツバチの代わりに活用できる農業用資材ハエである「ビーフライ」応援プロジェクトの一環として、マスコットキャラクター「ひろずきんちゃん」を考案した。

アピ、 ミツバチの代替として受粉を助けるハエ【ビーフライ】の普及拡大へ
【イチゴ・メロン…ミツバチがいないと農家さんが困る?】
みんな大好きな美味しいイチゴ。実は受粉を助けてくれるミツバチがいないと食べられないことをご存知ですか?イチゴやメロン、スイカをはじめとする多くの農作物の安定生産のため、農家の皆様は毎年必ずミツバチを購入して、果物や野菜の受粉に利用しています。

もしミツバチたちがいない場合、多くの果物や野菜は生産することができなくなり、総額7,000億円もの市場に影響が出てしまうほど、重要な存在なのです。そんな受粉用ミツバチ供給最大手の企業が、岐阜県のアピ株式会社です。

アピ、 ミツバチの代替として受粉を助けるハエ【ビーフライ】の普及拡大へ
しかし近年、世界的な規模でミツバチが減少し、日本でも受粉用ミツバチ不足が大きな問題となっています。そこでアピ株式会社は、株式会社ジャパンマゴットカンパニー(岡山市)と提携し、「ビーフライ」販売を始めました。


【ミツバチの代わりに大活躍!「ビーフライ」とは?】
「ビーフライ」は、元は医療用として、やけどや糖尿病で壊死した部分などを治療する「マゴットセラピー」に活用されてきたハエの1種(ヒロズキンバエ)です。

このヒロズキンバエを農業の現場に応用することになったきっかけは、ミツバチが活動できない季節・地域では受粉作業に野生のハエを利用している、という農家の方々の声でした。そこで、農業用資材としての「ビーフライ」の開発がスタートしたのです。


ビーフライは現在、イチゴやマンゴーのビニールハウスでミツバチの代替として広く利用されており、2019年現在、ビーフライを導入している農家は500軒を超えています。

各地の大学・研究機関で研究が進んでおり、農水省助成金事業としても認められています。ミツバチとビーフライを併用利用したビニールハウスでは収量が6倍になったという報告もあります。

「ビーフライ」として全国の農家の皆様にお届けしているハエは、医療用無菌マゴットの最新の育成技術を生かし、衛生的に生産されています。

ミツバチが苦手とする夏の高温・冬の低温の時期や、雨や曇りの日でも元気に活動することができます。さらに、ミツバチよりも軽いので花を傷つけることがなく、きれいな形の果実ができることや、人間を刺さないこともメリットです。