全体の1割程の企業が農事業へ参入済み・予定。今後も参入数が加速する中、経営的な課題も多い<北海道では毎年5割増>

帝国データバンクの調査(PDFファイル)によると、全国・全業種の2万1,431社を対象に「企業による農業参入状況」を調べた結果(回収率50.3%:全てネット調査)、既に参入している企業が6.8%(733社)参入予定が2.8%(306社)と、全体の1割程度の企業が農業参入済み・予定であることが分かったさらに業種別では、小売(2.2%)、建設(1.8%)、金融(1.6%)といった分野からの参入が多いようだ。
 
 
また、2007年4月?2010年4月の3年間に設立された企業のうち、商業登記の設立目的に「農作物の生産」が含まれる企業1,680社を抽出した後に、調査票郵送によるアンケート調査を実施した結果によると、304社(回答率18.1%)の新設企業が、「販路の開拓」(127社、53.1%)、「収益性の向上」(124社、51.9%)、「資金の確保」(113社、47.3%)、「技術やノウハウの習得」(103社、43.1%)といった課題を持っているようだ(複数回答可)。

農業へ関心があり、地域貢献や雇用確保、経営の多角化を目的に農業へ参入したものの、経営状況が厳しいことは、調査レポート(一般閲覧が可能な部分にも記載している)にも記載した所である。
 
 
上記調査による回答のあった新設企業の中で、地域的には北海道の197社が最も多く、次に東京都の106社(設立時点の登記上の本社所在地であるため)、兵庫県(63社)、千葉県(59社)、茨城県(51社)といった大都市近郊にて、物流コストも考慮したうえで参入する企業が多いようだ
 
 
最も多い地域である北海道でも、07年度41社 → 08年度66社 → 09年度90社と、毎年5割増近いペースで急増している。農地法の改正や、農商工連携・植物工場(高度技術を導入した施設栽培)に関わる支援・優遇策(補助金)、その他の関連する規制緩和や消費者による安全・安心を求める声などが後押しとなり、今後も5年近くは企業による農業参入が増加するだろうと、当法人でも予測している。
 
 

詳細は、調査レポート:植物工場ビジネスの将来性『植物工場の6割赤字/収支均衡3割の現状を打破するためには』 にも掲載しておりますので、参考にして頂ければ幸いです。

 
 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
植物工場・農業ビジネス編集部

植物工場・農業ビジネス編集部

投稿者プロフィール

植物工場・農業分野を中心に環境制御技術に関する最新動向ニュースを配信しております。

この著者の最新の記事

関連記事

大和ハウス工業 アグリキューブ 植物工場バナー
次世代農業EXPO 植物工場バナー
植物工場ビジネス・セミナー講義バナー
    ミラノ万博レポート「食と農業の未来」

過去のピックアップ記事

  1. 英国政府、アグリ技術の事業化支援に30億円を投資
     約125億円の規模をもつ大型官民ファンドのアグリテック・カタリストでは、イギリス国内に蓄積されてい…
  2. 人工光を利用し、連続光への耐性遺伝子でトマトの収量2割増
     野生種トマトに存在する遺伝子を導入し、栽培種トマトの苗を自然光と人工光の下で1日24時間生育させる…
  3. 阪神野菜栽培所の植物工場、新たにケールのベビーリーフ商品を販売
     阪神電気鉄道株式会社では、鉄道高架下(尼崎センタープール前駅)の「阪神野菜栽培所」の植物工場にて、…
  4. 大規模量産化による植物工場野菜の低価格化
     植物工場によるレタス生産について、大きな初期投資やランニングコストから、露地野菜より2~3割ほど販…
  5. マレーシア市場におけるイチゴ商品の可能性
     太陽光・人工光型植物工場によるイチゴの生産事例が国内で増えつつある現在、将来的には海外市場への輸出…
  6. カナダの植物工場市場/国内における施設面積1335ha・市場規模1568億円にて主力産業の一つ
    米国の植物工場・市場動向トレンド  世界市場において植物工場への投資が加速している。米国では人工光…
  7. 植物工場によるトマト生産の田園倶楽部奥出雲が倒産を申請
     太陽光利用型植物工場にてトマトの生産を行っていた島根県奥出雲町の農業生産法人「田園倶楽部奥出雲」が…
  8. ノルウェーにおける野菜価格と周年生産・地産地消を実現する植物工場ビジネスの可能性
    三菱化学と現地レストランが植物工場による実証生産を開始  弊社では、冬の気候が厳しく野菜の周年生産…
  9. 植物工場によるベビーリーフの受託生産を計画
     福井県にて大規模な完全人工光型植物工場を運営するシーシーエスは、ハウス土耕などでベビーリーフを生産…
  10. 中国でも施設規模の拡大と労働者不足により小型農機の需要増
     人民网・天津報道局によると、キュウリの収穫・運送、または収穫後の梱包作業に要する一人当たりの人件費…
150629_英語ページバナー ログインページ(無料会員登録)_topside.logo
無料相談(経営相談・新規事業)バナー
151226 プレス募集バナー PR記事バナー 人材募集バナー

注目記事

  1. 「獺祭」の旭酒造が富士通のITクラウド農業を活用しながら原料生産へ
     富士通は8月4日、日本酒「獺祭(だっさい)」で知られる「旭酒造」と、栽培が難しい酒米「山田錦」の生…
  2. 日立、植物工場生産支援クラウドサービスをグランパ社のドーム型植物工場に採用
     株式会社日立製作所は、植物工場内の生育環境のデータや栽培設備の制御データを収集し、リアルタイムで見…
  3. 米国の都市型・植物工場NPO「フード・チェイン」がローカル・フードシステム確立のため30万ドルの資金調達を開始
     米国中東部・ケンタッキー州にて植物工場による都市型農業を推進するNPO組織「フード・チェイン」が加…
  4. 西松建設、玉川大学との連携事業・LED植物工場のショールームが完成
     西松建設は4月11日、玉川大学との産学連携事業として開発を進めているLED植物工場について、新規参…
ページ上部へ戻る