ウフル子会社、福岡県の玉露茶葉にIoTシステムを実証導入。農業データの収集と可視化へ

 株式会社ウフルの子会社である、株式会社システムフォレストは、昨年10月より開発に着手した、福岡県農林業総合試験場八女分場が実施する「八女伝統本玉露IoTシステム開発・実証事業」の実証のための運用サポートを開始した。

ウフル子会社、福岡県の玉露茶葉にIoTシステムを実証導入。農業データの収集と可視化へ
本事業は、農業従事者の高齢化が進む中、被覆開始時期や遮光程度を変化させるタイミングなど経験に基づく高度な技術が必要である玉露栽培において、IoT技術を活用した個々の経験や勘に頼らない栽培支援システムの構築を実現するものです。


【運用の概要】
福岡県農林業総合試験場八女分場、および、八女市星野村の茶園に設置したIoTセンサーからインターネット経由で「気象環境・生体情報データ」を連続的に取得し、高品質玉露生産者の遮光技術等の好適な栽培管理モデルを構築するために必要な栽培環境データを収集・解析します。
具体的には、以下の3つから構成されます。

ウフル子会社、福岡県の玉露茶葉にIoTシステムを実証導入。農業データの収集と可視化へウフル子会社、福岡県の玉露茶葉にIoTシステムを実証導入。農業データの収集と可視化へ
1.データの自動収集
茶園に設置したIoTセンサーからインターネット経由で気温・相対湿度や照度、新芽の生育長と葉色(画像)・地温・土壌水分のデータを連続的に取得

2.データの可視化
収集した気象環境・ 生体等情報データの現在値や簡易な集計結果をパソコンやスマートフォンで閲覧が可能

3.栽培支援システム
栽培管理に役立つ情報をモバイル端末等に提示できる栽培支援システムの開発、および 6つの農家の栽培データを開示することにより、栽培方法などの情報交換が可能


【八女伝統本玉露について】
福岡県八女市および周辺市町の中山間地域において生産されており、味と品質を最高に保つため今でも手間を惜しまずに伝統的な生産方法を守り続け製造されている玉露です。

茶園に設置した稲わらで太陽の光を調整する「覆下栽培」を行い、茶葉の育成具合により摘採期を的確に見極め、一年に一度丁寧に手摘みした生茶を高い技術で製造しています。

玉露の被覆は化学繊維で織ったネットが多くなっていますが、八女伝統本玉露は昔ながらの稲わらで被覆を行うのが特徴です。全国茶品評会では、5年連続で農林水産大臣賞と産地賞を獲得しています。