トプコン、施肥量を自動制御する「クラウド版の可変施肥・設計ソフトウエア」を発売

 株式会社トプコンは、農作物の生育データから、最適な施肥を行うソリューションとして、クラウド版可変施肥*1設計ソフトウエア『nRate-Map Web』(エヌレートマップ ウェブ)を発売した。

トプコン、施肥量を自動制御する「クラウド版の可変施肥・設計ソフトウエア」を発売
『nRate-Map Web』は、作物の生育データを使い、圃場(ほじょう)*2内の場所ごとに必要な肥料散布量を可視化するソフトウエアです。

作成したマップを用いることで、追肥(ついひ)*3を可変施肥で行えるだけでなく、土壌の栄養状態(地力)を推測して次年の育成計画、すなわち基肥(もとひ)*4でも可変施肥を行うことも可能とします。

また簡単な操作で施肥用のマップを作成できることが特長で、手軽に使用できる料金体系と相まって、大規模な営農法人だけでなく、個人経営農家の方々にもお使いいただけるソフトウエアです。


【nRate-Map Webの主な特長】
トプコン、施肥量を自動制御する「クラウド版の可変施肥・設計ソフトウエア」を発売
■可変施肥により圃場に最適な肥料散布を実現
レーザー式生育センサー「CropSpec(クロップスペック)」や、衛星画像またはドローンによるNDVI(正規化植生指数)などの生育データを使い、自動的に施肥量を指定したマップを作成します。

また、生育データを使わず経験でわかる「地力」、例えば毎年施肥を行っても生育が良い所や悪い所などを勘案して、ユーザー自身がマニュアルで施肥量マップを作成することも可能です。

さらにGNSS自動操舵/ガイダンスシステム、可変施肥機と組み合わせることで、圃場に最適な肥料散布を可能にします。生育状況や推定した土壌の栄養状態に合わせて場所ごとに施肥量を調整することで、以下の効果が期待できます。

・作物の生育を均一にした品質の安定
・作物の倒伏*6を減少することによる増収
・施肥量の最適化による肥料コストの軽減


レーザー式生育センサーCropSpec
トプコン、施肥量を自動制御する「クラウド版の可変施肥・設計ソフトウエア」を発売

GNSS自動操舵/ガイダンスシステム
トプコン、施肥量を自動制御する「クラウド版の可変施肥・設計ソフトウエア」を発売

■どこでも誰でもデータへアクセス可能
データはクラウド上にあり、ウェブブラウザで操作するため、インターネットにつながる環境にあれば自宅のPCからでも圃場でタブレットからでもデータへアクセスできます。

GPSを搭載したタブレットなら、マップに今いる場所を表示でき、現地で状況を確認することも可能です。

またユーザーの追加もでき、たとえば規模のある営農法人であれば従業員間でのデータ共有、また普及指導員*7などの有識者へアクセス権限を付与すれば、離れたところからでもデータを確認してもらいながらの的確な技術指導を受けるといった環境を作ることもできます。


■年間契約(サブスクリプション方式)の料金体系で手軽に導入
使用料金は圃場の面積に応じた年間契約です。手軽にご利用いただける料金体系を設定しています。


*1 可変施肥 作物の生育状況に合わせ、場所に応じて肥料の散布量を変えること。
*2 圃場(ほじょう) 作物を栽培する田畑のこと。
*3 追肥(ついひ) 種まきや移植した後に、作物の生育途中に肥料を散布すること。
*4 基肥(もとひ) 種まきや苗植えを行う前に、農地へ肥料を散布すること。
*6 作物の倒伏 作物が生育中に倒れ伏してしまうこと。特に米や麦などでは、出穂後に倒伏すると稔実が悪くなり収量減してしまうほか、収穫作業も困難になってしまいます。
*7 普及指導員 農業者に直接接して農業技術の指導や経営相談に応じるなど、農業に関する情報を提供し農業者の農業技術や経営を向上するための支援を専門とする、国家資格をもった都道府県の職員のこと。