中国の探査機、月面での植物栽培に成功。2020年には火星探査も

 中国政府は、月面探査機「嫦娥4号」の中で綿花の種を発芽させた、と発表した。月面での植物栽培は初だという。
月面探査機「嫦娥4号」は、1月3日に月の裏側に着陸した。

最適環境に維持された探査機内の飼育機にて、綿花、菜種、ジャガイモ、シロイヌナズナといった植物の播種、さらにはミバエの卵の孵化に関する実験を開始。綿花は1週間ほどで発芽を確認した、という。

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月面の重力は地球の6分の1程度、大気がほとんど無いため、昼と夜で200℃近くの温度差がある過酷な環境。

こうした環境下にて探査機内で栽培できることになれば、将来的には月面での植物育成の第一歩となる。また、中国国家宇宙局では、2020年頃に火星探査も予定している。

火星までは2年強が必要となる。地球から一番近い天体の月までは、数日程度で到着が可能であることから、野菜・穀物などの食料や昆虫などのタンパク質といった資源生産の補給基地になる可能性も考えられている。