電通ファシリティマネジメント、店舗併設型の植物工場システムを販売開始

 電通ファシリティマネジメントは、2010年の夏から飲食店などをターゲットに店舗併設型の植物工場システム「シェフの農園」を販売する。栽培棚の基本サイズは「幅2,750 × 奥行き1,270 mm」の5段栽培。

40Wの蛍光灯を1段当たり12本設置しており、段ごとの環境制御ができる点が特徴。つまり、5段それぞれで異なる野菜が栽培できる。少し小ぶりのリーフレタスの場合、播種から約32日で収穫できる。

電通ファシリティマネジメント、店舗併設型の植物工場システムを販売開始
エアシャワー部分も含めると、設備全体の外寸は「幅3,940 × 奥行き1,460 × 高さ2,330 mm」となっており、1段で12株/day・5段全体で60株/dayが生産できる。
本体価格は約830万円、電気代が年間で約40万円程度という。

なお、野菜の成長に合わせて株間の異なるスペーシングが可能で、栽培ベッドの右から左へ移動させながら収穫する。つまり、右側で小さな苗を定植し、左側で収穫する形となる。ベッドの移動は手動となっている

「シェフの農園」の製造は、サンパワーが担当。電通ファシリティマネジメントが販売を行う。本システムは「平成21年度先進的植物工場推進事業」に採択された。

助成金を獲得しながら、2009年11月から2010年2月までは本プラントは、東京都港区の「カレッタ汐留」内に第1号の試作機を、2010年3月にはさいたま新都心合同庁舎に第2号試作機をモデル工場として展示し、普及活動を行ってきた。現在は、汐留のカフェ・レストラン「ラ・ベファーナ」に設置されている。


※2018年時点の最新情報
電通ファシリティマネジメントについて、販売を開始して数年後にはサービスを停止した。なお、本システムの製造を担当したサンパワー(株)は、現在でも植物工場メーカーとして事業を継続している。