太陽グリーンエナジーと東北サファリパーク、動物に与える飼料用昆虫コオロギの共同研究を開始

 太陽ホールディングス株式会社の子会社で、自然エネルギー等の発電事業や植物工場の運営を行う子会社・太陽グリーンエナジー株式会社は、株式会社東北サファリーパークと、昆虫を活用した付加価値の高い飼料の創出を目的に、2018年9月1日付で飼料用昆虫の共同研究契約を締結した。

コオロギは、太陽ホールディングスの子会社である中外化成株式会社の専用研究施設で生産しており、太陽グリーンエナジーにて販売を開始しています。

太陽グリーンエナジーと東北サファリパーク、動物に与える飼料用昆虫コオロギの共同研究を開始

■飼料用昆虫研究の背景
(1)太陽ホールディングスは、これまで培った化学の知見を生かし、世界的な課題解決に繋がる新しい事業として、「エネルギー」・「食糧」分野での取り組みを始めています。長年昆虫を研究してきた社員の提案により、2017年から昆虫食について社内で研究を始めました。

(2)2050年には世界人口は98億人を達すると予測(※1)されており、世界では人口増加に伴う食糧不足の懸念が強まっています。また、2013年に国連食糧農業機関が「食用昆虫 食品と飼料の安全に関する将来展望」を発表したことで、食糧危機への対応策として昆虫に対する注目が高まっており、事業としての検討を始めました。

(3)栄養価が高い昆虫類は飼料としての活用も期待されています。コオロギは、昆虫の中でも繁殖力が高く、生育期間が1月程度と短く、また、動物の生育に必要なタンパク質を豊富に含んでいるため、最初の研究テーマとしました。

(4)東北サファリは多種多様な動物の生態に関する知見・育成に関するノウハウがあり、共同研究により、飼料用昆虫を活用し、栄養価が高く、動物が摂取しやすい新たな飼料を創出できると考えました。


※1 2017年6月21日国連発表「世界人口予測2017年改定版」


【共同研究実施期間】 2018年9月1日~2019年8月31日
【生産・試験場所】 中外化成株式会社 飼育研究室


飼料用コオロギは、現在、年間約360kgの生産を予定しています。今後、コオロギをはじめとする飼料用昆虫を高付加価値の新しい飼料として研究し、年間1トン規模の生産・販売を目指します。

そして、将来的には人の食糧となる家畜や養殖魚類の飼料へ展開し、世界的な食糧不足への解決策となるよう取り組んでまいります。

太陽グリーンエナジーと東北サファリパーク、動物に与える飼料用昆虫コオロギの共同研究を開始