日立ソリューションズ、衛星画像解析を活用した農業の収量予測システムなどをインド市場で落札

 インドの地理情報システム会社のAMNEX INFOTECHNOLOGIES(アムネックス)は、日立インド社と日立ソリューションズとの共同提案により、農業の収穫予測・被害査定システムをグジャラート州から落札した。

本システムは、衛星画像解析を活用した初の本格的な農業IT化のプロジェクトであり、日立ソリューションズの空間情報ソリューション「GeoMation」をベースに開発され、2018年6月から稼働を開始します。

また、アムネックスと日立ソリューションズは2016年から続けてきたパートナーシップを強化し、4月から「GeoMation」のインド市場向け機能の共同開発を本格的に開始し、社会イノベーション事業の拡大を図ります。

日立グループがグローバル戦略上の重要地域の1 つとして位置づけているインド市場に対し、今後もアムネックスとの協業関係を強化していくことで、空間情報を活用したソリューションを提供し、インド政府が主導する「Digital India」政策に貢献していきます。

さらに、日立ソリューションズはこのたびのインド市場への進出を皮切りに、今後、スマートシティや農業プロジェクトにおける位置情報活用へのニーズの高まりを視野に入れ、中東、東南アジアをはじめとする幅広い地域で「GeoMation」をベースとする地理情報システムを提供していきます。


※ GeoMationは日本における登録商標であり、インドでは、Hitachi Solutions Geographical Information System(GIS)の名称で提供しています。


[関連記事]
インド・ラージャスターン州が農業のハイテク化「イノベーションセンター」を開設
インドにおける都市型農業ベンチャーの台頭。有名大学卒の起業家たちも「10億ドル市場」を狙う
イスラエルのハイテク農業が普及するインド。政府による50%補助も

都市インフラやスマートシティ、農業のIT化などを推進

日立ソリューションズは30年間、主に電気や水、ガスなどの都市インフラや公共事業、農業分野でグローバルに「GeoMation」を提供し、地理情報システムの実績を築いてきました。

最近では、米国での位置情報を活用した損害保険サービスや、豪州での準天頂衛星を活用したUAVによる作物のセンシング実証実験などの実績があります。

昨今、インドでは「Digital India」政策のもと、都市インフラやスマートシティ、農業のIT化などのプロジェクトが急速に進んでおり、資産管理や土地管理、農業における土地・収穫管理などの用途で地理情報システムのニーズが急拡大しています。

そのような中、アムネックスは2016年、インドでは初となる「GeoMation」の販売代理店になり、技術移管やインド向けカスタマイズ開発を目的に、アフマダーバードの施設内に専用のラボを設置しました。

そして、アムネックスは、日立インド社および日立ソリューションズとの共同提案により、2017年5月、グジャラート州の農業プロジェクトである、衛星画像解析を活用した農業の収穫予測・被害査定システムを落札しました。