豊田通商、鶏卵業界大手のイセ食品に出資。国内養鶏シェア25%を目指す

 イセ食品株式会社は、豊田通商株式会社に対し、両社でさらなる協業・事業の加速化を目的に、同社発行済み株式を一部譲渡した。4月1日付で、豊田通商よりイセ食品へ社外取締役を派遣する。

イセ食品は、1912年創業の国内における鶏卵シェアNo.1の実績を持つ鶏卵メーカーです。種鶏や親鶏の育成から、採卵、パッキング、配送に至るまでの全工程を自社で一貫して行う徹底した品質管理を強みとし、同社ブランド「森のたまご」など安心・安全なたまごを生産しています。

北米および中国においても、鶏卵生産事業を展開しています。また、2015年には東京、2017年にはベトナムにおいて、先端技術の指導や協業を目的とした「たまごサミット」を開催し、国内外における鶏卵ビジネスの発展に寄与してきました。

イセ食品と豊田通商は2013年に業務提携・合弁契約を締結し、茨城県結城郡八千代町に120万羽規模の養鶏場「エッグドリーム八千代」を設立し、共同でたまごの安定供給と、地域に根差した畜産経営に取り組んでいます。

現在、たまご業界では後継者不足により生産者が減少する一方で、日本国内の消費量は食生活の多様化に対応して、安定的に推移しています。

今後、減少が想定される供給量の受け皿として、国内養鶏シェア25%(1人当たりのたまご消費量4個中の1個に相当)にあたる3000万羽の飼育を目指し、飼養規模の拡大を図ります。

また、食の安全へのニーズは世界規模で年々高まっており、国内外における安全・安心なたまごの安定供給に向けた体制の構築が不可欠だと考え、ASEAN、インド、中国等海外でも、たまごの安定供給に取り組んでいきます。併せて、鶏卵生産事業のみならず、畜産・農業・食品関連の周辺ビジネスへの拡大も視野に事業展開を行っていく予定です。