野菜を新たな市場開拓:衣料分野へ。蝶理とカット野菜のデリカフーズが連携

蝶理は野菜で染色した衣料品「ベジタブル・ナチュラルダイ」の染色原料調達で、外食産業向けなど業務用カット野菜の国内最大手、デリカフーズと連携したと発表した。6月に東京都港区で行われる平成23年春夏物の展示商談会で公開する。デリカフーズが廃棄していた野菜の皮や外側の葉などをもとに、天然由来の染料を取り出し、製品に活用する。
 
 
蝶理が開発したナチュラルダイは、染料の9割に植物など天然由来の成分を使い、有機コットンや再生ポリエステルなど環境負荷の低い布地を染色する商品。今回の野菜の活用も含め、同社の天然染色技法「ナチュラルダイ」は売上規模が10億円と順調に拡大しているようだ。ナチュラルダイは、株式会社シオンテック社が開発した「新自然染色法」を用いて染色した天然色素染め製品で、蝶理MODA株式会社が商標を保有している。
 
野菜を新たな市場開拓:衣料分野へ。蝶理とカット野菜のデリカフーズが連携
 
デリカフーズは国内5工場で野菜の加工を行っているが、1日に10トン近い廃棄物が発生するため、キュウリやニンジンなど13種の野菜や果物の廃棄物を蝶理が随時調達し、天然色素を抽出する。「抽出した色素は時間がたつと変質するが、デリカフーズとの連携で安定した原料調達が可能となる」(蝶理・山下幸雄執行役員)という。
 
 
一般的に農家で生産される野菜のうち、規格外野菜は約2割を占めると言われ、一部では市場に流通しているものの、その多くが農家自身が消費したり、肥料や廃棄されるケースの方が多いのではないだろうか。カット野菜工場や流通過程で出る食品廃棄物も含め、堆肥化したり、衣料染色に使用したりと、様々な活用方法も模索する必要があるだろう。