カゴメの響灘菜園、コンピューター制御・ハイテク植物工場によるトマト生産

 太陽光利用型植物工場によるトマト栽培を行う響灘菜園は、カゴメと電源開発の出資を受け、2005年5月17日に北九州市若松区の電源開発敷地内にて生産を開始。施設内は24時間コンピューターで制御され、栽培には電解水や生物を利用した生物農薬を使用している。
また、通年での収穫可能な「ハイテク温室」として、年間2,000トン以上の生産能力を持っている(8.5haの温室には20万本のトマト苗が定植されている)。

定植されたトマト1株には170個ほどが実り、合計で3,400万個(トマトの個数に換算)が収穫される。計算上では、福岡県内のトマトの15%がここで栽培されていることになる。響灘菜園で栽培されているトマトは、カゴメブランドの(1)「こくみトマト」(コクがあって実が締まっていることから)、(2)「デリカトマト」の主に2種類となる。

「こくみトマト」はスーパーなどの小売用(4個で300円程、福岡市内の大手小売店に並ぶ)。「デリカトマト」は業務用で、果肉がしっかりしていることからサンドイッチやハンバーガー等に使用されている。小売用の「こくみトマト」は福岡市内など九州地域の小売店にも商品が並んでいるが、業務用の「デリカトマト」の販路は、首都圏6割、関西地域3割と、九州地域への市場開拓はこれからという。

また、温室内では1匹400円ほどの「クロマルハナバチ」(2〜3カ月と短命)を利用し、受粉させている。温室内は風が吹かないために自然に受粉が行われることがないからである。

農林水産省が2006年にまとめた調査結果では、農業経営にIT(情報技術)機器を利用している比率は24%と低いのが現状である。一般の農業経営においても生産性を高めるために、植物工場や様々な技術導入が必要となってくるだろう。

参考記事:カゴメのニュースリリースより(2006年を主に参考)

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植物工場・農業ビジネス編集部

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