上海万博の大阪館には大阪府立大学が出展している「植物工場」の技術展示モデルがある。椿本チエイン(プレスリリース)が設計・製作を担当し、空調設備などについてはエスペックミックが技術提供を行っている。 LEDと蛍光灯を利用した多段棚式(栽培棚は6段)で、苗の植え替え作業を自動化したことが大きな特徴である。
展示モデルの外形寸法は1280×1280×3200mm、質量は500kg。栽培ポッドを置くトレーの大きさは400×400×50mmで、各棚に2つの計12個を格納できる。光源については各段によって異なる。
となっている。国内の展示用と異なる点は「自動化」である。苗の植え替え作業の自動化では、苗の植え替えを実行できるロボットハンドと栽培棚を上下に移動させる機構を組み込んで、植物の成長段階に応じて最適な棚に搬送する仕組みとなっている。

こうしたハイテク農業の分野ではオランダも負けていない。施設栽培(温室ガラスハウス)分野では、日本の倍の生産性を誇るオランダ。そのオランダを代表とする企業でもあるPhilips社も、オランダ館にて少し変わった植物工場を展示している。
同社のコンセプトは「家庭農場(Biosphere Home Farming)<プレスリリース:英語>」。4?5段に分かれた水槽の中で,上2段はLEDで植物や海藻を栽培し、下の段では魚などを育てるというもの。以前、当サイトでもご紹介した欧米を中心に普及している「アクアポニクス(魚の養殖と野菜栽培の一体化システム」にコンセプトは似ており、それをさらにハイテク化したもの。

この展示技術は、植物の光合成で作られた酸素を魚の水槽に送り,魚の水槽から出るCO2は植物に供給される。LEDなどのエネルギー源としてはメタンを利用し、そのために家庭の生ゴミなどを定期的に追加する他、ほぼ自律的な “生態系のミニチュア版” といった感じである。その他、何か海外における関連情報がありましたら、ご連絡下さいませ(お問合わせ欄)。
<参考記事>
・ 上海万博・大阪館の「植物工場・技術展示モデル」で椿本チエインが製作に協力(日経BP)
・ 「LEDで閉じた生態系の構築を目指します」,Philips社がオランダ館で「家庭農場」を紹介(日経BP)