News:サカタのタネの戦略品種キャベツ青琳。近年の一斉収穫・外食/加工需要に対応。国内キャベツの収穫量はジャガイモ、ダイコンに次いで第3位

サカタのタネは、生育ぞろいが抜群によく、効率よく一斉収穫できる省力品種キャベツである「青琳(せいりん)」の種子を2010年6月1日から全国販売。全国のJA・種苗店ルートを通じて行い、税込み希望小売価格は、2,000粒入り袋3,832円。初年度販売目標額は1億円を目指す。
 
サカタのタネの戦略品種キャベツ青琳。近年の一斉収穫・外食/加工需要に対応。国内キャベツの収穫量はジャガイモ、ダイコンに次いで第3位
 
この青淋という品種は、農水省の農林認定品種にも認定されている。この認定制度は、品質や収量、耐性病といった特性が優良と認められるものを農水省が新品種として認定する制度である(以前は命名登録制度と呼ばれていた)。同品社は最近のキャベツ需要、外食・加工ニーズに対応したものである。以下に、最近の傾向を記載した。
 
 
 
最近のニーズ?「効率の良い一斉収穫、外食・加工需要に対応したもの」

最近の傾向として、一般家庭での消費が低迷しているなか、カット野菜等で利用される業務用キャベツの消費が伸びている。1990年に加工・業務用に消費されたキャベツの割合が全体の46%であったのに対し、2005年には48%と増加傾向にある(農林水産政策研究所推計)。また、近年の食品加工工場では、ISO14001などの取得により従来の箱出荷ではなく、繰り返し使えるコンテナ(通い箱)での配送を要望するケースが増えてきており、収穫の際には、いかに一斉収穫による効率のよい作業体系を組めるかが課題であった。
 
 
こうした傾向と課題を解決するために、新品種の青淋は 1) そろいがよいことから一斉収穫でき、玉割れ(裂球)が遅い 2) 在圃期間の長い特性をもつことから、生産者のスケジュールや、市場動向にあわせて出荷時期の調整もしやすい 3) 球内部は隙間なく詰まるので、重量感があり加工用に好適である といった特徴をもっている。
 
 
例えば、同品種は食用には適さない芯の部分が小さいので、個数ではなく重量で取引されることの多い加工用野菜としての歩留まりのよさも優れており、外葉もコンパクトで密集栽培が可能といった調査結果を得ている<従来が約5,500本/10a、青淋は約6,600本/10a の密集栽培が可能>。
 
サカタのタネの戦略品種キャベツ青琳。近年の一斉収穫・外食/加工需要に対応。国内キャベツの収穫量はジャガイモ、ダイコンに次いで第3位
サカタのタネの戦略品種キャベツ青琳。近年の一斉収穫・外食/加工需要に対応。国内キャベツの収穫量はジャガイモ、ダイコンに次いで第3位
 
 
 
キャベツ市場全体の概要。作付面積は33,100ha、収穫量は野菜の中で第3位

キャベツは、家庭の食卓や加工・業務用の野菜として欠かすことのできない重要な品目であり、国内で生産されている野菜のなかで、全国の作付面積は33,100ha、収穫量は138万9千トンと、ジャガイモ、ダイコンに次いで第3位。現在、流通しているキャベツは大きく分類すると、1) 球が堅くしまり偏平で、4?5月上旬を除き一年中出荷される「平玉」と、2) 球のしまりが緩く柔らかくみずみずしい、本来は春に出荷の中心がある「春系」 の大きく2つに分けられる。同品種は1)の平玉キャベツとなる
 
 
特に1)の平玉キャベツは、肉質がしっかりしていて日もちに優れ、扱いやすく、また歩留まりがよいことから、一般家庭の需要に加え、加工業務用の需要が高く日本国内のキャベツの消費量全体の半分以上を占める主要なキャベツである。同社では、増加する加工業務用の需要や一般家庭用の需要に対応するための戦略品種として青淋を位置付けている。
 
 
※ 日経プレスリリースの掲載文より
 
 

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植物工場・農業ビジネス編集部

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