日本IBM、企業向けの気象情報提供サービスを開始

 日本IBMは気象庁の定める気象予報業務の許可を取得し、自社の気象予報士が24時間365日、リアルタイムにアジア・太平洋地域の気象予報を行う気象予報センターを本社内に開設し、気象予報や気象データを企業向けに提供するとともに、それらを活用したソリューションの提供を開始します。

 農業や漁業をはじめ、小売業や運輸、旅行、イベントのみならず、金融業や製造業などあらゆる業種は気象に影響を受けており、短期で狭域あるいは中長期で広範囲な地域の気象まで多様でより正確な予報が求められています。

 IBMは全世界25万カ所以上の計測点や毎日5万回以上の航空機のフライトから収集する膨大なデータを分析することによる高精度の気象予報、および航空業界をはじめさまざまな業界向けの気象関連サービスを提供してきたThe Weather Company(TWC)の製品およびテクノロジー事業を2016年1月に買収しました。

同年6月には、TWCのグローバルな予測モデルとIBMが開発した短期で狭域(約0.3kmから1.9km四方ごと)なハイパーローカル気象予測を組み合わせた新しい気象予測モデルである「Deep Thunder」を発表しました。
Deep Thunderは機械学習を活用して気象データの実績を学習することで、気象がビジネスに与える影響を予想します。

IBMが提供する気象サービスの特徴は、こうしたTWCの実績とこれまでのIBMの研究成果に基づく高精度の気象予報を活用できることです。

さらにこれらのデータと、IBM(R) Watsonをはじめとする最先端のコグニティブ技術や全世界で培ってきた業界・業種ごとのノウハウを融合することで、気象予報がもたらすビジネスへの影響についてのお客様の意思決定を支援するコンサルティング・サービスが提供可能となります。また今後、IBM Watsonを活用し気象予測の精度をさらに高めていきます。

 今回提供を開始するサービスは、日本IBMの本社事業所内に設置された「アジア・太平洋気象予報センター(APFC:Asia Pacific Forecast Center)」で気象予報士が、海外の気象局や日本の気象庁、Deep Thunderなどの数値予報モデルのデータ、レーダーやアメダスなどの実況資料をもとに修正し、1時間ごとに(1~3時間先の短時間予報ではレーダー等の観測データを用いて15分間隔で)気象予報データを作成して以下のように企業向けに提供します。

1)The Weather Companyデータ・パッケージ:
 現在の気象や将来の予報、季節的な気象状況や悪天候に関する気象データなど広範なデータを利用できます。クラウド経由で迅速かつ簡単に気象データのAPIにアクセス可能で、必要なデータを、通知、予報データ、画像等を含めた様々な形式で提供します。

すでにIBMの統計解析ソフトウェアであるSPSS Modelerを利用しているお客様は、追加サービスとしてこれらのデータの取得が可能となります。さらに、航空業界、電力業界、メディア業界といった業界要件に応じたパッケージ・ソリューションも提供します。

データに加えて、例えば気象予報データから予報を3D地図上で動画として可視化したり、表形式やグラフなどに簡単に加工したりできるツールなどがあらかじめパッケージされ、すぐに利用できます。

2)個別のお客様向けソリューション構築サービス:
 個別のお客様の要件に応じて気象予報データの活用ソリューションの構築を支援するサービスです。IBMクラウドを活用したSaaS型アプリケーションを構築できます。

The Weather Companyサービスについて http://www.ibm.com/ibm/jp/ja/weather.html

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
植物工場・農業ビジネス編集部

植物工場・農業ビジネス編集部

投稿者プロフィール

植物工場・農業分野を中心に環境制御技術に関する最新動向ニュースを配信しております。

この著者の最新の記事

関連記事

次世代農業EXPO 植物工場バナー
植物工場設備販売(人工光型)_バナー

過去のピックアップ記事

  1. 福島・南相馬に太陽利用型植物工場が稼働 カゴメの技術指導と全量買取
     太陽光利用型植物工場によるトマト栽培を行う響灘菜園は、カゴメと電源開発の出資を受け、2005年5月…
  2. 露地野菜の価格高騰により植物工場野菜の価格が逆転
     国内では最近の長雨・猛暑により、レタス等の葉物野菜の価格が2~4割も高騰している。今年は4月から5…
  3. 都市部の食料問題と食育を解決。米国NYなど都市部で拡大するアクアポニクス・地産地消モデル
    米国・地産地消の市場規模は120億ドル  米国における地産地消ビジネスの市場規模は2008年の50…
  4. LA DITTA、人工光型植物工場のASEAN輸出に向けシンガポール18店舗でテスト販売
     株式会社LA DITTA(ラ・ディッタ)は、シンガポール現地の流通会社EASTERN GREEN …
  5. 沖縄セルラー電話、植物工場の運営ノウハウとIoTを活用した家庭用水耕栽培キットを来年2月発売
     沖縄セルラー電話株式会社は、株式会社KDDI総合研究所の技術協力を得て、IoTを活用した家庭用の植…
  6. NTTファシリティーズ、青森県内初の医療法人・介護系事業所に植物工場を導入
     株式会社NTTファシリティーズは、医療法人蛍慈会・石木医院において青森県で初の医療・介護系事業所へ…
  7. イベント報告、フェアリーエンジェル植物工場の試食見学会
     コンテナ型植物工場のカタール企業への納入というプラスのニュース(関連記事:三菱化学など、太陽光パネ…
  8. lettuce_nara8
     東京電力・福島第一原発の事故の影響で食の安全への関心が高まる中、完全人工光型植物工場にて4種類のレ…
  9. 日清紡がイチゴ植物工場の増設へ 関東・東海エリア需要にも対応
     完全人工光型植物工場を運営する日清紡ホールディングスの徳島事務所ではイチゴの生産・事業化を進めてお…
  10. 国内最大規模の植物工場施設の運営とライセンス事業を開始
     株式会社フェアリーエンジェルは、福井県美浜町に日本政策投資銀行から10億円の融資を受けて、大規模な…
150629_英語ページバナー ログインページ(無料会員登録)_topside.logo
無料相談(経営相談・新規事業)バナー
151226 プレス募集バナー PR記事バナー 人材募集バナー

注目記事

  1. 日本マイクロソフトの社員食堂が日本野菜ソムリエ協会認定、植物工場野菜の販売も
     日本マイクロソフト株式会社と、社員食堂「One Microsoft Café」を受託運営しているエ…
  2. 米国における学校・教育向け施設園芸・植物工場が増加。農家と学校をコーディネートするNPO団体の貢献も大きい
     米国フィラデルフィアにあるストロベリー・マンション高校に併設する敷地内にて、新たに太陽光パネルを導…
  3. NYのジョンFケネディ空港にて、新たな都市型農業PJがスタート
     学校(Farm to School)やレストラン、消費者(Farm to Table)といった地産…
  4. スペインでも店舗併設型植物工場タイプのレストランがオープン
     スペインのバレンシアにてオープンしたレストラン「vuelve carolina」では、料理の素晴ら…
ページ上部へ戻る