インロコ、小規模・黒字化ノウハウを生かした植物工場の設備販売とライセンス事業を提供

植物工場テクノロジーを集約・実証拠点を構築

③ イチゴの人工光型植物工場システム

作物の高付加価値商品としての代表例であるイチゴ。人工光型にて栽培したい、という要望は非常に多いだろう。

日本では各県単位にて品種改良や栽培システムの開発を行い、品種改良技術は世界でもトップクラスであり、国内だけでなく海外でも日本のイチゴは人気があることから、安定生産技術を確立すれば世界市場への展開も考えられる。

④ 自然エネルギー活用したオフグリッド型植物工場

沖縄の離島や電力事情が不安定な海外の都市部などでは、人工光型植物工場を稼働させることは難しい。過酷な環境下にある地域や地理的な問題から、新鮮な野菜の安定供給が難しい場所だからこそ、植物工場が必要とされているケースも多い。

本コンテナ施設では太陽光パネルと蓄電池を導入し、自然エネルギーによる発電と蓄電を調整しながら、一般的な送電線からの電力供給がない環境でも施設運営ができるように、オフグリッド型の人工光型植物工場の実証を行う。将来的には砂漠の真ん中でも栽培できる形を目指す。

インロコ、イチゴ植物工場・アクアポニクスなどの食料生産技術の実証施設をオープンインロコ、イチゴ植物工場・アクアポニクスなどの食料生産技術の実証施設をオープン

オフグリッド型植物工場では、コンテナ上部にソーラーパネルを設置するとともに、施設内には蓄電池を導入することで、人工光による長時間の照射・栽培を実現するために電力の安定供給を行っていく。

 

小規模・黒字化ノウハウを生かした設備販売とライセンス事業

(株)インターナショナリー・ローカル(通称社名:インロコ)では、工場稼働後わずか3年で黒字化を達成したノウハウを一つのパッケージにして、新規参入者向けにライセンス事業を行っている。

設備プラントでは、目的や設置場所に応じて店舗併設型やコンテナ型、空施設を活用した大型施設まで、様々なタイプに対応している。同社が提案する設備はコストパフォーマンスを重視したもので、必要最低限の機能以外は除外し、経営面にて大きな負担になる初期投資を抑えた形となっている。

コスト重視の設備プラントが実現できるのも、同社が部品メーカーではなく、プラントメーカーであるということ、そして認定農業者である同社は、あくまで生産者・施設運営者であることが理由として挙げられるだろう。

部品メーカーではない同社では、特定の資材に固執することなく、植物工場に必要な各資材を生産者としての経験を基に、価格・機能面を評価・分析・実証しながら、栽培作物に最適な設計レイアウトにした設備プラントを提案・販売している。
一方で、他社の設備プラントメーカーは、自社施設による商業生産を行っていない場合が多い。

 ライセンス事業では、設備プラントだけでなく、自社が事業として運営してきた様々なビジネス・ノウハウも含まれる。事前計画から設備導入、施設稼働後の栽培指導や販路開拓支援までの全てを一つのパッケージにして、農業技術・ノウハウを持たない新規参入者に対して農業事業のフランチャイズ「アグリチャイズ」を行っているのだ。

人工光型の施設数では日本がトップであるが、近年は米国・カナダや欧州でも、人工光型の施設建設や研究プロジェクトが増えている。シンガポール、香港、ベトナム、ロシアやモンゴル等、日本企業による海外進出(人工光による現地生産)も多い。
同社でも植物工場野菜の香港市場への輸出実績をもち、既にタイやマレーシアなどから現地生産に関する相談もある、という。

 生鮮野菜については、遠方にある大生産地からの輸入・輸送モデルから、より消費地に近い “地産地消” モデルが求められている中で、植物工場が果たす役割は今後も大きくなるだろう。現状は栽培品目や生産コスト、栽培方法において課題も多い植物工場だが、新たな生産技術やビジネスモデルを提案することで、大きなビジネスチャンスがある、といえるだろう。

■ 同社に関する記事リスト
[ 記事(1) : 小規模植物工場・地産地消モデルでの黒字化へ ]
[ 記事(2) : イオンに植物工場を併設。究極の都市型農業・店産店消モデルを推進 ]
[ 記事(3) : イチゴ植物工場・アクアポニクスなどの食料生産技術の実証施設をオープン ]

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