モスフードサービス、レタスを生産する農業生産法人「モスファーム信州」を設立

 モスバーガーを展開する株式会社モスフードサービスでは、モスバーガー店舗で使用する生鮮野菜の安定した調達と産地との協力体制強化を目指し、2015年4月10日に農業生産法人・株式会社モスファーム信州(長野県小諸市)を設立した。5月より、本格的な作付けを開始し、初年度は、レタス約218トン(年間収穫総量)を生産する計画。同社による農業生産法人を設立するのは全国で6例目となり、長野県では初めての設立となる。

  • 2006年 (株)サングレイス(静岡県菊川市)
  • 2013年 (株)モスファーム熊本(熊本県八代市)
  • 2014年 (株)モスファームすずなり(静岡県磐田市)、(株)モス・サンファームむかわ(北海道勇払郡むかわ町)
  • 2015年 (株)モスファームマルミツ(熊本県八代市)

 株式会社モスファーム信州は、モスフードサービスと株式会社ベジアーツとの共同出資会社で、資本金は3005万円です。同社は新会社に対し2000万円を出資し、66.6%の株式を保有する株主となります。議決権ベースは24.7%と、1/4以下(※)となる。

※一般株式会社の農業生産法人への出資について
農地法により農業関係者(農家、農協等)以外の構成員は、総議決権の1/4以下と決められています。

 過去数年、天候異変や新種の病気発生、農業現場の人手不足などに左右され、生鮮野菜の安定調達は困難な傾向にあります。特に盛夏期の品質の良いレタスは、さらなる安定調達を必要としていました。標高700~1300メートル地帯に位置するモスファーム信州は、夏の冷涼な気候を活かし、5月~11月の生産拠点として、高品質なレタスの安定調達を目指します。

<株式会社モスファーム信州 概要>
 株式会社モスファーム信州は、長野県小諸市に位置し、総作付面積は約3.1ヘクタール(約9300坪)です。小諸農場は標高700~1,300m地帯に位置し、夏の冷涼な気候を活かして5月~11月の生産拠点とし、食味に優れた当社の規格に合う、大きくふんわりとしたレタスを中心に生産を開始します。中山間地の農業振興、若手農業者の育成という面でも、地域貢献、社会貢献を図ります。

■設立:2015年4月10日(金) *2015年5月から本格作付け開始
■商号:株式会社モスファーム信州(農業生産法人)
■資本金:3005万円
■所在地(事務所):長野県小諸市御影新田2565-1-401
■代表者:代表取締役社長 山本 裕之(株式会社ベジアーツ 代表取締役社長)
■おもな役員:取締役 中山 卓三(株式会社モスフードサービス 商品本部 アグリ事業グループリーダー)
■施設:小諸農場(長野県小諸市)3.1ヘクタール
■おもな出資者:株式会社モスフードサービス、株式会社ベジアーツ、個人生産者

<参考>
◇『モスの生野菜』について
 モスでは良い土がおいしくて健康な野菜を育てると考え、日本全国約3000軒(2015年度)の協力農家により、農薬や化学肥料に極力頼らない方法で栽培された安心・安全な野菜を、『モスの生野菜』と呼んでいます。モスバーガーのお店では、日々届く生野菜の主な産地と生産者を店内に掲示し「生産者の顔が見える野菜」としてご提供しています。

◇株式会社ベジアーツについて
 株式会社ベジアーツは、北佐久園芸株式会社の農園部門として1999年に設立しました。主に中京エリアのモスバーガーに、特別栽培農作物(農薬散布回数、化成窒素施肥量、長野県慣行基準の5割以下)のレタスやキャベツなどを供給いただいています。モスバーガーに納品いただく、高品質なレタスやキャベツのほかにも、白菜、パクチーなどの安定生産を図りながら、次世代を担う若手農業者の育成にも力を入れています。
■資本金:100万円
■売上高:8700万円