地下大空間ビジネスに注目。植物や藻類工場、発電所などの建設も

アスタミューゼ株式会社が運営する情報メディアastavisionが、企業・特許情報のビッグデータ分析により、今後成長が見込まれる市場を180の分野に分類した「180の成長市場」について、その13番目にあたる「地下大空間・地下構造物」の市場ページを公開した。

地下大空間ビジネスに注目。植物や藻類工場、地価発電所などの建設も

 地下空間は電気・水道・ガス等のライフライン設備や都市交通網、商業施設としてさかんに開発が行われており、ニュートリノ観測を行うスーパーカミオカンデも地下1000mに作られている。その他、防災や環境保全、エネルギー活用の観点から、大深度地下に注目が集まっている、という。

 大深度地下とは、2001年に施行された「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」(大深度法)によって、地下室建設などが行われない地上から40m以深の地下、または、建築物の基礎工事が行われる支持地盤上面から10m以深の地下のことをいう。
現在までに、神戸市大容量送水管整備と東京外かく環状道路が認可を受け、リニア中央新幹線が事業間調整に入っている。

高速道路の地下化や地下発電所、エネルギー備蓄基地など、未開拓の地下空間を有効活用することで、地上の景観や自然環境・住環境を確保しつつ、経済活動を進めることが可能となるため、大きな期待が寄せられている。

 この市場で注目される技術としては、仮想現実・拡張現実技術やプロジェクションマッピングなどの空間演出、事業として可能性がある地下植物工場や藻類工場、環境保全の観点から都市緑化技術などがある。
海外では地下空間を利用した完全人工光型植物工場ベンチャーも事業展開中である。

 現時点での地下大空間に関わる総事業費および今後の地下プロジェクトの増加を考慮し、astavisionでは「地下大空間・地下構造物」市場の2035年時点でのグローバル市場規模を年間2670億ドル≒32兆円と推定している。

※ 詳細ページ(地下大空間・地下構造物): http://astavision.com/market/7/74