
公共交通などの運輸業を中心とした両備ホールディングス(岡山市)は、閉鎖空間ではあるものの、工場内を完全に無菌にせず、培養液には良質のバクテリアを繁殖させ、可能な限り自然環境に近い形をとりながら、植物本来の生命力を最大化する植物工場を開発。こうしたクリーンルームによる完全無菌の過剰な管理施設を排除することでコスト削減にもつなげている。
コスト削減のポイントはもう一点。培養液の循環装置には、不純物を取り除くフィルター(ろ過装置)を組み込み、肥料濃度を自動的に調整し、植物に最適な溶液にする自動追肥装置をつけることで、余計なメンテナンスコストを下げている。実際に今すぐ販売できるものは、経済産業省の補助金を受けて開発した植物工場のミニプラント。商品名は「やさい蔵(ぐら)」(商標と特許申請済み)。LED照明の水耕栽培、ソーラーパネルを設置したミニプラント。
ミニプラントであるので、コンパクトで軽量化を実現でき、消費現場のレストランやスーパーでのディスプレイ&生産即販売が可能となり、輸送経費や流通コストを削減できる。もちろん、このミニプラントを10倍ぐらいの規模にすると、植物工場として効率的な経営ができるとは説明しているが、規模拡大が進む際には様々な課題が表面化する可能性もあります。
岡山県庁にLED照明を使ってイチゴやミニトマト、パセリなどを栽培するモデル施設を期間限定で開設している。今後は、岡山県内4カ所と広島県、福山市でも順次モデル施設を公開するほか、鉄道車両での全面広告も予定しているという。岡山でのシェアは獲得できそうな気がしますが、そこから今後、どのような拡大戦略をとるのか、注目していきたいと思います。懸念される点は、販売価格の問題です。同社でも「作物の価格は現状では露地物よりやや高くなりそうだが、普及が進めば価格低下も期待できる」とのこと。