植物工場向け環境制御システム開発のホーヘンドールンがメキシコにトレーニングセンター開設

 太陽光利用型植物工場・施設園芸の大手環境制御システム会社でオランダのHoogendoorn(ホーヘンドールン)社が11月6日、メキシコ・ケレタロ州にあるアグロパークにトレーニングセンター付き事務所を開設した。今後、現地の農家や技術者、パートナー企業への技術提供が行われる。

現在、メキシコの施設園芸ビジネスは急成長している。しかし、化石燃料と水資源が限られている中で、野菜・果物・花卉の安定供給に対する市場ニーズが高まっているため、メキシコの農業関係者から最新の栽培技術が強く要求されている。

同社では今後、メキシコ現地に活動拠点を整備し、現地の気象状況を常に把握している専門家が、メキシコの農家や技術者にアドバイスやトレーニングを行っていく計画。

同社のMartin Helmich氏は「自社がメキシコの施設園芸産業の成長に積極的に貢献し、我々の顧客やパートナー企業をサポートできるようになるだろう」とコメントしている。

 まずは同社が設備プラントの導入を手掛けた、アグロパーク内のサニーフィールズ社にサービスを行う。トレーニングプログラムでは、栽培従事者と技術スタッフに対して、基礎から高度な内容まで行われる、という。

植物工場向け環境制御システム開発のホーヘンドールンがメキシコにトレーニングセンター開設サニーフィールド社の植物工場:太陽光利用型にてトマトの大規模生産を行っている


Hoogendoorn(ホーヘンドールン)社
世界屈指の施設園芸における作業自動化システムおよび複合的環境制御システムメーカーである。温室内の温度、湿度、CO2濃度、光強度だけでなく、外部気候も考慮し、水やエネルギー資源を効率的にマネジメントすることができる。
1967年に設立され、1974年に世界で最初の園芸施設管理用コンピューターを販売した。

日本では東日本大地震により壊滅的被害を受けた、宮城県内に新たに建設された太陽光利用型植物工場に対して、自社の複合環境制御システムをイシグロ農材を通じて導入した実績をもつ。