太陽光と人工光によるハイブリッド型植物工場の研究開発がスタート

 和高専産官学技術交流会では、太陽光と人工光の「ハイブリッド型水耕栽培・植物工場プロジェクト」をスタートさせる。個人農家規模でも栽培可能で収益が見込める高付加価値で収益性の高い薬草類やハーブ類、葉物野菜をLED照明と養液循環で育てて収穫し、出荷できるシステムを研究開発する。

研究開発は「産」が大洋化学の大洋グループを中心に同交流会メンバーで賛同する法人や団体が参加。大洋グループは人的、設備投資、総合的な技術研究、収益性・採算性の追求に取り組む。
「官」は和歌山県暖地園芸センターが育成、栄養等のデータ分析、栽培や分析手法の助言。御坊市は研究機関との調整や税制優遇、補助金を担当。
「学」は和高専が最適な光源の追求や助言に当たる。実施に当たっては県のわかやま中小企業元気ファンド事業に補助金申請する。

研究設備は大洋化学北側の駐車場(18メートル道路沿い)の一角に日照が足りないときにLED照明で補完する太陽光補完型のビニールハウス(面積約180平方メートル)を設置。養液循環(かん水システム、小型水力発電)栽培トレー、防疫、防虫、防かび(銀イオン発生装置、次亜塩素水、噴霧器)冷暖房等を備える。個人農家でも導入できるようにビニールハウスはごく一般的なもの、諸設備も比較的入手しやすいものを用いる。

省エネ分野で電気式温風と重油式・エコファインとの比較、小型水力発電機の活用と発電能力の向上を目指す。低コスト対策としてビニールハウスや倉庫など既存建物内に設置することを想定したシステム設計、人工光源の最適化(収益と光熱費のバランス)などにも取り組む。
ビニールハウスはJA紀州に発注し、建設中。諸設備設置なども含め10月末に完成し、11月から栽培を開始。まず、芽が出やすいリーフレタスで実験を始め、11月末に関係者らを招いた内覧会を行う。

 来年4月ごろには完全密閉型植物工場(2階建て、延べ床面積約100平方メートル)も建設し、光源は常時LED照明を使う。5月末ごろ栽培を始め、内覧会も予定する。来年8月ごろに市場投入など事業展開し、販売方法の確立や販売ルートの確保などに取り組み、早期のシステム実用化を目指す。