就労支援NPOに弊社の低コスト型植物工場を導入、高機能野菜の研究へ

 同施設を運営するNPO法人就労情報センターきずな・コミュニケーションズでは、就労情報誌を東京都特別区管轄自立支援センターに配布しており、植物工場施設(新宿区新小川町)は新たな就労確保サポート事業として開設した。
低コスト型植物工場で高価値野菜を生産することで採算性を改善し、雇用創出に向けた植物工場モデルとして推進していく。

植物工場の経営収支は、黒字2割、収支均衡6割、赤字2割(2013年3月現在 施設園芸協会資料より)となっており、2014年に入り黒字経営が増えてきたものの、補助金無しでは人工光型植物工場の黒字化が非常に難しい状況が続いている。同施設では、過大な設備投資をせずに初期投資コストを抑え、高値で販売可能なオーダーメード野菜生産に特化することで採算性を改善する。

 設置した小規模施設では、長さ5.4メートルの栽培レーン5段と、機能性向上と低コスト型システムを目指した価格競争力のある海外製部品に切り替えた栽培ラックを2台設置し、ベビーリーフとして栽培される品種を、高級ホテル・レストランの要望に合わせた仕様にて生産出荷する。ベビーリーフ栽培の新方式を採用することで効率栽培を実現し、約20平方メートルの栽培室をフル稼働した場合、年間25,000パックの出荷が可能となる。

今後は、健康や美容をサポートする高機能野菜の研究と、同施設で実施する効率栽培や販路・経営収支といった植物工場事業ノウハウを体験可能な研修施設として新規参入企業・各種団体等の研修を受け入れていく計画である。