ジャガイモの水耕栽培・植物工場の実験データ。連作が可能で10倍の収量も

独立行政法人産業技術総合研究所の中国センターでは、今まで研究事例がなかったジャガイモの水耕栽培技術について、研究データが明らかにされたので、簡単にご紹介する。まず、栽培に利用した植物工場だが、完全閉鎖型の人工光を利用したもので、湿度・温度、CO2や光量などを制御できる設備を完備したもの床面で9〜10万ルクスの照度を実現している。水耕栽培には、ジャガイモを支える栽培用専用ケースと、茎の生育を助けるための筒状の特殊資材を利用。
 
ジャガイモの水耕栽培・植物工場の実験データ。連作が可能で10倍の収量も

イラストは経産省のHPより

 

  • ジャガイモについての現状・課題
    国内の露地物は、通常5〜11月にかけて収穫されているが、ポテトチップスなどの製造会社など大量消費ユーザーは、春先の端境期には、保存したジャガイモを使用している。しかし、最先端の冷凍技術であっても、保存期間が長くなると、でんぷんが糖に変わり油で揚げると焦げて黒く変色しやすくなる問題点があった。
     
  • 今回のジャガイモの水耕栽培(植物工場)の場合
    収量も1平方メートル当たり約15キロと露地栽培の約4倍を記録。ジャガイモでは難しいとされる連作も可能となり、装置の改良が進めば10倍の収量も見込めるという。

    産業技術総合研究所によると、植物工場における組換え植物体の市場規模は、国内で300億円におよぶ(2010年)との見通しを持っており、ジャガイモだけ見ると、国産が334万トンで輸入は70万トンという現状(東京産直センター組合)である。

    こうした植物工場技術を利用することで、通年にわたって病害虫の心配もなく安定した高品質のジャガイモの供給ができ、冷凍倉庫での保存に変わりタイムリーに新鮮なジャガイモを届けることも可能となる。また露地・土壌栽培ジャガイモでは加工の際に必要となる、土の洗浄なども不要となることから、ジャガイモの生産から加工までの総合的な生産コストを考えると、ある程度の価格競争力もあるだろう

 
 
※ 詳細は経産省「第16回 実り多きジャガイモ水耕栽培」をご覧ください。
 
 

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