総生産量の約30%が収穫後に廃棄、インドでは食品加工工場や冷蔵貯蔵庫が不足しており、年間損失額は2兆ルピー以上と推計

The Associated Chambers of Commerce and Industry of India(インド合同商工会議所,Assocham)によると、収穫後の物流・蓄蔵等のインフラ不備による農作物の損失額は、アンドラ・プラデーシュ州のみで年間約560億ルピーと推定されるAssochamが実施したインド農産業の調査によると、アンドラ・プラデーシュ州における農作物の生産量はインド全体の約9.6%を占める年間24,700トンに上り、国内2番目の規模である

総生産量の約30%が収穫後に廃棄、インドでは食品加工工場や冷蔵貯蔵庫が不足しており、年間損失額は2兆ルピー以上と推計

AssochamのDS Rawat氏は「現在、インド全体で約1.5億トンの野菜、及び約7,700万トンの果物が生産されており、生産量は年率5〜6%で成長している」と語る。同氏はインドにおける農作物の廃棄実情について、「総生産量の約30%が収穫後、廃棄になっている。インドでは食品加工工場や冷蔵貯蔵庫が不足しており、農作物の廃棄に関する関心も低いため、年間損失額は2兆ルピー以上に及ぶ」と語った。


西ベンガル州はインドで最も農産業が活発な州であり、農作物の年間生産量はインド全体の10%以上の27,000トン以上である。また、その他、アンドラ・プラデーシュ州、ウッタル・プラデーシュ州、タミル・ナドゥ州、マハラシュトラ州も農業生産量が多く、それぞれ全体の約7〜8%を占めている。

また、Assochamの調査によると西ベンガル州における農作物の損失額は年間1,360億ルピー以上に上る。同州に次いで損失額の多い州は、グジャラート州の約1,140億ルピーであり、ビハール州で1,070億ルピー、ウッタル・プラデーシュ州で1,030億ルピー、マハラシュトラ州で1,010億ルピーと続く。


農作物の収穫後の損失を最小化するためには、栽培、収穫、輸送、蓄蔵や収穫前後の処理等、サプライチェーン全体において適切な取り扱いが不可欠となる。そのなかでも、農作物の長寿命化には、特に蓄蔵のプロセスが重要であるとRawat氏は語る。インドにおける農作物の蓄蔵容量は総計3,000万トン以上であり、果物・野菜の流通・小売市場ではさらに容量約3,700万トンの冷蔵蓄蔵設備が必要とされている

同氏は「インドでは、冷蔵蓄蔵設備は流通の過程のみに使用されており、果物・野菜の売買を行う農村部や郊外のマーケット等の小売では冷蔵蓄蔵設備が不足していることが多い」と指摘した。(インド進出ポータルより)

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