軽量気泡コンクリートALCのリサイクル材を使用した「屋上緑化保水板」を開発(長谷工コーポレーションなど)

長谷工コーポレーションは、建材メーカーの旭ビルウォール、資材メーカーの日本地工(埼玉県川口市)と共同で、軽量気泡コンクリート(ALC)のリサイクル材を使用した新しいタイプの屋上緑化保水板を開発した。今回開発した保水板は、ALC工場や建設作業所で発生するALCの端材(粒)を使用したリサイクル製品。端材をセメントや繊維補強材などで混合して成型しており、粒と粒の間に水が蓄えられる仕組み。

軽量気泡コンクリート(ALC)のリサイクル材を使用した「屋上緑化保水板」を開発(長谷工コーポレーションなど)

<photo:同社によるプレスリリースより>

ALCリサイクル材でオリジナル製品「屋上緑化保水板」を開発 水遣りを軽減し、ヒートアイランド・雨水流出を抑制

長谷工コーポレーションは、このたび、旭ビルウォール及び日本地工と共同で、軽量気泡コンクリート(ALC)のリサイクル材を使用した「屋上緑化保水板」を開発しました(特許出願中)。

近年、都心部のヒートアイランド対策の一環として、屋上緑化など建物被覆が推進されています。当社においても、環境に配慮した住まいづくりのために様々な技術開発を進めてきましたが、マンションの屋上を緑化することで都市部におけるヒートアイランド現象を抑制するとともに、集中豪雨による都市型水害を抑制する効果も期待できる、オリジナルの「屋上緑化保水板」を開発しました。


「屋上緑化保水板」は、ALC工場や建設作業所で発生するALCの端材を使用したリサイクル製品で、保水性能を有する屋上緑化保水板に乾燥に強いセダム類(多肉植物)を植えることで、水遣りを軽減しながら屋上緑化を実現することができます。また、従来の屋上緑化製品より高い保水性能を有することから集中豪雨による都市型水害を抑制する効果も期待できます。

軽量気泡コンクリート(ALC)のリサイクル材を使用した「屋上緑化保水板」を開発(長谷工コーポレーションなど)

 今般初採用された「THE SOUTH CANAL RESIDENCE」(所在地:東京都江東区、総戸数:98戸、事業主:新日鉄興和不動産)を皮切りに、今後も当社が設計・施工する新築分譲マンションへの採用提案を推進してまいります。


【「屋上緑化保水板」の主な特長】
◇ALCリサイクル材を使用したオリジナル製品
工場でALC板を加工する時や建設作業所でALC板の寸法調整時などに発生する端材をリサイクルしています。

◇水遣りを軽減
保水性能を有する「屋上緑化保水板」に乾燥に強いセダム類を植えることで、草木に水を注ぎかけるための灌水(かんすい)設備を不要とすることができ、水遣りを軽減することができます。

◇ヒートアイランド現象を抑制
植物や土、屋上緑化保水板自体が雨水を保水し、その水分が蒸発する際に周辺の熱を奪うことで温度を下げる効果があります。建物への熱の蓄積も抑制することから、ヒートアイランド現象を抑制する効果が期待できます。

◇雨水流出を抑制
従来の屋上緑化製品より高い保水性能(1平方メートル当たり12リットル)を有するため、集中豪雨が発生した時に雨水が一気に下水道などに流れ込む都市型水害を抑制する効果が期待できます。


【「屋上緑化保水板」の概要】
ALC板の端材(粒)をセメントや繊維補強材などを混合して成型しています。板の大きさは50cm×50cm×厚さ6cm、重さは1枚当たり約10kg(1平方メートル当たり約40kg)です。

【「屋上緑化保水板」の植生試験】
「屋上緑化保水板」の開発にあたっては、長谷工技術研究所で約2年間にわたり植生試験を行い、植栽の成育状況が良好であることなどを確認しました。また、セダム類は夏期4週間を無潅水状態にしても生存することを確認しています。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
植物工場・農業ビジネス編集部

植物工場・農業ビジネス編集部

投稿者プロフィール

植物工場・農業分野を中心に環境制御技術に関する最新動向ニュースを配信しております。

この著者の最新の記事

関連記事

大和ハウス工業 アグリキューブ 植物工場バナー
次世代農業EXPO 植物工場バナー
植物工場設備販売(人工光型)_バナー
    ミラノ万博レポート「食と農業の未来」

過去のピックアップ記事

  1. 太陽光利用型植物工場を活用した震災復興事業が倒産へ
     2012年6月に宮城県名取市に太陽光利用型植物工場を建設し、レタスやベビーリーフの水耕栽培による生…
  2. マレーシア市場におけるイチゴ商品の可能性
     太陽光・人工光型植物工場によるイチゴの生産事例が国内で増えつつある現在、将来的には海外市場への輸出…
  3. 台湾における植物工場の市場概要と現状分析(2)
    1.台湾における植物工場の市場概要と現状分析(2) 太陽光型の研究開発も加速。フルーツトマト市場も…
  4. ドイツベンチャーによる都市型・大規模アクアポニクス施設を建設
     ドイツ・ベルリンにて2012年、れんが造りの古い醸造所跡に設立されたECFファームシステムズ社によ…
  5. UAE初・最新の太陽光利用型植物工場ベンチャー。来年夏にトマトを初収穫
     シリコンバレーを拠点に投資活動を行っていたSky Kurtz氏が中東UAEにベンチャー企業「ピュア…
  6. 野菜価格高騰からスプレッドによるミニ野菜商品の生産拡大
     完全人工光型植物工場を運営するスプレッドでは露地野菜の価格高騰を受け、ミニ植物工場野菜「ベジタスミ…
  7. 大規模量産化による植物工場野菜の低価格化
     植物工場によるレタス生産について、大きな初期投資やランニングコストから、露地野菜より2~3割ほど販…
  8. サラダコスモ、工場生産スプラウト・もやし商品が水耕栽培で全国初の有機認証を取得
     工場生産によるスプラウト・発芽野菜メーカーのサラダコスモでは、オーガニック緑豆もやしとオーガニック…
  9. 3Dプリンターで造る未来の食べ物「Edible Growth」
     テクノロジーは野菜を生産する植物工場だけではない。オランダのアイントホーフェン工科大学を去年卒業し…
  10. シーシーエス、全ての植物工場事業から撤退を発表
     ジャスダック上場で検査用LED照明などを手掛けるシーシーエスは、植物工場プラント事業を廃止し、子会…
150629_英語ページバナー ログインページ(無料会員登録)_topside.logo
無料相談(経営相談・新規事業)バナー
151226 プレス募集バナー PR記事バナー 人材募集バナー

注目記事

  1. 大林組、植物工場ベンチャーのスプレッドと提携。日産3万株の大規模施設を検討
     株式会社スプレッドは同社が開発した完全人工光型植物工場”Vegetable Factory(TM)…
  2. 生鮮野菜への機能性表示食品が認可、植物工場野菜の市場拡大にも寄与
     消費者庁は8日、初の生鮮食品2製品を含む機能性表示食品4製品の届出情報を公表した。今年4月の制度開…
  3. 三菱化学、ローソンファーム秋田からベビーリーフ用の植物工場システムを受注
     山口大学、株式会社MOT総合研究所と三菱化学株式会社は、植物工場全般に係る共同研究開発等に関して包…
  4. 「獺祭」の旭酒造が富士通のITクラウド農業を活用しながら原料生産へ
     富士通は8月4日、日本酒「獺祭(だっさい)」で知られる「旭酒造」と、栽培が難しい酒米「山田錦」の生…
ページ上部へ戻る