【農場施設の完成】クボタ/農業生産法人の認定を受け、耕作放棄地(遊休農地)を活用した水耕栽培へ

障がい者雇用と遊休農地活用を目的とした水耕栽培事業会社「クボタサンベジファーム株式会社」の農場が大阪府河南町で完成した。今回の水耕栽培は、耕作放棄地再生などを進める同社のCSR活動「クボタeプロジェクト」と障害者雇用拡大を組み合わせた事業である約2500平方メートルのビニールハウスで年間最大56万株約5000万円の野菜を生産し、クボタの社内食堂やスーパーへ流通する。障害者の雇用数は12人である。
 
→ 同社のプレスリリース(参考)

クボタ、農業生産法人の認定を受け、耕作放棄地(遊休農地)を活用した水耕栽培へクボタ、農業生産法人の認定を受け、耕作放棄地(遊休農地)を活用した水耕栽培へ
 
 
=====過去の掲載記事=====

株式会社クボタは、クボタワークス株式会社に次ぐ2件目の特例子会社「クボタサンベジファーム株式会社」を設立した。同社では農業生産法人の認定を受け、耕作放棄地(遊休農地)を活用した水耕栽培の設備を立ち上げ、10名の障がい者を新規に雇用する予定だという。計画では、2010年4月からビニルハウスや水耕栽培設備の設置に着手し、10月の生産開始を目指す(敷地面積:約3,500?・ビニルハウス:約2,500?)。
 
 
同社の設立までには、実験的な取り組みを行っており、クボタワークス株式会社の方で、平成18年より障がい者による水耕栽培事業の事業化を目指した試験栽培を開始していた。今後は環境負荷を軽減する農業を実施するため、太陽光発電設備、木質ペレットボイラ、パッドアンドファン等を設置し、栽培した野菜はクボタ社員食堂向けに販売する計画だという。今回のクボタの例では、自社内の農業施設部が水耕栽培技術や温室栽培の資材を保有しており、スムーズに事業化まで至ったようだ。
 
 
最近は「医療・社会福祉法人」からの参入事例も増えているが(事例リスト)、大手企業による特例子会社を設立し、障害者を雇用した水耕栽培事業に乗り出す企業も増えている。例えば、物流大手センコーが参入する植物工場でも、特例子会社を設立して、10年度末までに障害者と高齢者計35人雇用予定であった(詳細記事)。植物工場をもう少し広くとらえ、太陽光利用のハウスに水耕栽培システムを導入したものであれば、比較的栽培も簡単で、重労働作業が少なくできる
 
 
最近の植物工場(水耕栽培事業)を開発・販売する企業では「高齢者・障害者」といったキーワードも、頻繁に見かける。助成金等を獲得しながら、その普及が今後進んでいくことが予想される。過去には、オムロンやヤンマーも水耕栽培事業に参入したことがあるが撤退している。今回のクボタやセンコーは、少し社会貢献よりの事業モデルだが、今後も継続的に追いかけていくつもりである。
 
※ 株式会社クボタによるプレスリリース
 
※ 参考記事(日刊工業新聞より)

【南大阪】クボタは障害者の雇用拡大と耕作放棄地の再生を目指し、特例子会社クボタサンベジファームによる野菜の水耕栽培事業を始める。大阪府河南町の遊休農地を借りて障害者約10人を新たに雇用。10月から年産約5000万円規模で生産を開始する。将来は同事業をモデル化し、社内外に展開する。
 
2007年から進めてきた国内農業活性化事業「eプロジェクト」と障害者雇用を組み合わせ、地域社会への貢献を目指す。
 
河南町で有休農地約3500平方メートルを借り、レタスやサラダ菜、春菊、ミニトマトなどを生産する。敷地面積約2500平方メートルのビニールハウスや水耕栽培設備に加え、太陽光発電装置なども設置し、環境に配慮した施設整備を目指す。総投資額は1億8000万円。生産した野菜は当面クボタの社員食堂に販売し、順次、道の駅やスーパーで販売する方針。