野菜作りで自立支援 県の中山間地域チャレンジ支援事業の採択受けて農業に参入(エルハート城端)

富山県・南砺市理休の福祉作業所エルハート城端は、通所する知的障害者が地域の中で自立した生活を送れるよう、野菜栽培を中心とした農業に取り組んでいる。現在は耕作放棄地約80アールを活用し、タマネギやニンジンなどの生産から出荷までを一貫して手がけ、地元の食品会社に納めている。今後さらに作付面積を増やし、3年後の法人化を目指している。


エルハート城端は社会福祉法人「手をつなぐとなみ野(小矢部市)が運営する作業所で、月刊誌の冊子入れ、食品梱包袋のシール貼り、カレンダーの梱包、田植え後の苗箱洗いのお仕事など、たくさんの下請け作業を行っている。また自主製品として、着物をリサイクルした布ぞうりを主に作成している。野菜栽培は5年ほど前からを始めた。今年度から3年間、県の中山間地域チャレンジ支援事業の採択を受けて農業に本格参入している。


同社では今年、30アールの畑を80アールに増やし、タマネギ30アール、ニンジン20アール、インゲン、カボチャ、サツマイモを各10アール作付けした。秋にはダイコンなどの栽培に取り組む予定だという。


また同社では、南砺市立野原東の工場建物を生産加工作業の拠点として取得し、「なんとポークの飼料に使う柿の皮を粉末にしたり、ニラを束ねたりする作業も請け負っている。夕市などを随時開催し、地域住民の交流の場としても活用している。野菜は7月上旬のインゲンを皮切りに収穫が始まっており、すべて南砺市理休の食品会社「なかしま」に出荷している。タマネギは収穫後に乾燥、サイズ分けし、酢水に付けて殺菌した状態で出荷する。カボチャも陰干しで糖度を上げるなど一手間加えた上で出荷する。


なかしまの中嶋務社長(56)は「通所者の生きがいになるとともに、農地の有効活用や地元産野菜の使用促進にもつながる」とメリットを話す。現在は通所者3人が専従職員や地元農家とともに作業に取り組む。エルハート城端の境 富廣管理者は「通所者がいっそういきいきと仕事ができるよう、将来はグループホーム的な施設の整備も検討したい」と話している。(参考:北國新聞社より)