国内でもアクアポニクス(魚養殖と水耕栽培一体型)が徐々に現れる?!

国内では、さほど普及していないアクアポニクス(魚の養殖と水耕栽培の一体型:詳細についてはこちら)。先日、国内でもニュースになっていたのでご紹介する。今回、魚の水槽と水耕栽培の容器の間で水を循環させるシステムを考案し、近く商品化に乗り出すのは大分の自営業の方。10年ほど前から魚を飼育し、ナスやトマト、ニガウリ、ミツバ、パセリ、イネなどの水耕栽培を実験し、それなりの効果があったという(具体的には、通常の水耕栽培より2、3倍のスピードで成長した
 
 
考案したシステムでは、水槽と容器をパイプでつなぎ、ポンプで水を循環させる。魚の排せつ物が栄養分となり、植物の成長を促す、という通常のアクアポニクスと同じもの。県水産試験場(佐伯市上浦)は「魚のふんには、肥料の3要素である窒素、リン、カリウムのうち、少なくとも窒素とリンが含まれている。植物の肥料として有効である可能性はある」と話している。
 
 
また魚の方は、コイ、ウナギなど淡水魚なら何でも可能という。例えばウナギが養殖できれば、と淡い期待を持っているが、私たちが美味しく食べれるウナギを養殖することは難しいだろう。もちろん、食用として耐えうるレベルの魚が養殖できれば、美味しく調理することで、貧困地域だけでなく、様々な用途に利用できるかもしれない。
 
 
※ 大分合同新聞の記事を掲載

魚の飼育水槽で水耕栽培 植物の成長早まる
垣迫さんの店では、アロワナを飼育している水槽から水をくみ上げ、上部でトマトや観葉植物などを水耕栽培。植物の成長スピードは通常の2〜3倍ほどという
 
魚を飼育した水を使って植物を水耕栽培すると、植物の成長が早まる?。別府市石垣西の自営業垣迫直二さん(63)が、魚の水槽と水耕栽培の容器の間で水を循環させるシステムを考案し、特許庁の実用新案に登録された。近く商品化に乗り出す考え。「手軽に新鮮な野菜を作ることができる。将来的には世界の貧困地区の食料確保につなげたい」と夢を描いている。
 
考案したシステムでは、水槽と容器をパイプでつなぎ、ポンプで水を循環させる。魚の排せつ物が栄養分となり、植物の成長を促すという。「昔は人間や家畜の排せつ物を肥料にして野菜などを育てていた。それと同じ発想」と垣迫さん。魚の養殖にも応用できるという。
 
垣迫さんは自営する店舗内の水槽で10年ほど前から魚類を飼育。水槽から引いた水で観葉植物を育ててみると、通常の水耕栽培より2、3倍のスピードで成長することに気付いた。以来、ナスやトマト、ニガウリ、ミツバ、パセリ、イネなどで試したが、いずれも効果があった。「成長が早く、無農薬でおいしい。水槽に入れるのはコイ、ウナギなど淡水魚なら何でもOKで、病気にならないなどいいことずくめ」という。
 
県水産試験場(佐伯市上浦)は「魚のふんには、肥料の3要素である窒素、リン、カリウムのうち、少なくとも窒素とリンが含まれている。植物の肥料として有効である可能性はある」と話す。
 
病気のため、電動車いすを使っている垣迫さんは「障害者の気持ちが分かる」と、自宅2階を知的障害者らの作業所として提供するなどしている。「不景気な時代なので、行政に頼らず自助努力をしたい。そのためは『垣迫の事業はいい』と認められるようにしたい」と張り切っている。

 
 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
植物工場・農業ビジネス編集部

植物工場・農業ビジネス編集部

投稿者プロフィール

植物工場・農業分野を中心に環境制御技術に関する最新動向ニュースを配信しております。

この著者の最新の記事

関連記事

次世代農業EXPO 植物工場バナー
植物工場ビジネス・セミナー講義バナー
    ミラノ万博レポート「食と農業の未来」

過去のピックアップ記事

  1. 郵船商事による植物工場が福井に完成、1日1万株の大規模・人工光型施設へ
     郵船商事株式会社は、2014年10月より福井県敦賀市において植物工場建設を進めており、4月10日に…
  2. サラダコスモ、工場生産スプラウト・もやし商品が水耕栽培で全国初の有機認証を取得
     工場生産によるスプラウト・発芽野菜メーカーのサラダコスモでは、オーガニック緑豆もやしとオーガニック…
  3. マルワトレーディング、顧客ニーズに合わせた植物工場を提案
     植物工場・水耕栽培の専門店「水耕栽培どっとネット」を運営する株式会社マルワトレーディングでは、水耕…
  4. 完全人工光型植物工場「東芝クリーンルームファーム横須賀」での生産開始
     東芝は、神奈川県横須賀市に所有する遊休施設を利用し、無菌状態の野菜を作る植物工場「東芝クリーンルー…
  5. 植物工場ベンチャーBowery Farming社が750万ドルの資金調達に成功。地産地消型モデルの普及へ
     米国ニューヨークを拠点とするBowery Farming社は、完全人工光型植物工場による生産技術の…
  6. 大規模植物工場のスプレッドが生産体制を増強・フランチャイズ事業を展開へ
    スプレッドでは、植物工場野菜ブランド『ベジタス』の需要増加に伴う生産体制増強のため、自社の技術力を結…
  7. 都市部の食料問題と食育を解決。米国NYなど都市部で拡大するアクアポニクス・地産地消モデル
    米国・地産地消の市場規模は120億ドル  米国における地産地消ビジネスの市場規模は2008年の50…
  8. 日栄インテックG、コンテナ型植物工場「スーパーアグリプラント」の販売を開始
     日栄インテックグループは、配管支持金具・太陽光架台メーカーとして豊富な実績と、多年にわたる野菜栽培…
  9. 120億ドル市場の地産地消ビジネス。政府による新たな資金の貸し付けプログラムが開始
     米国農務省(USDA)では、小規模農家や近年、市場規模が拡大しつつある都市型農業に合わせた資金の貸…
  10. 日清紡がイチゴ植物工場の増設へ 関東・東海エリア需要にも対応
     完全人工光型植物工場にてイチゴの量産に成功している日清紡ホールディングスでは2013年秋頃に、関東…
150629_英語ページバナー ログインページ(無料会員登録)_topside.logo
無料相談(経営相談・新規事業)バナー
151226 プレス募集バナー PR記事バナー 人材募集バナー

注目記事

  1. フットボール49ersスタジアムにて屋上菜園を実践。都市型農業を通じて環境保全・地域貢献へ
     フットボール・チームのサンフランシスコ・フォーティナイナーズの本拠地「リーバイス・スタジアム」では…
  2. 和ハーブの女王である「ヨモギ」の機能性と利用方法
     植物工場や農業ビジネスにおける新規参入では販路確保とともに生産品目の選定も重要である。今回は機能性…
  3. ミラノ万博「食と農業の未来」~植物工場・水耕栽培/都市型農業など~
     弊社では2015年5月より5ヶ月間、イタリア北部はミラノで開催されているミラノ万博へ訪問取材を実施…
  4. 米国の藻類企業がGlobal Energy Awardを受賞
     藻を利用した燃料の生産を行うAlgenol Biofuels社が、2014年のPLATTS Glo…
ページ上部へ戻る