三井住友銀行が独自の農業ファンドを設立、官の支援機構とも連携しながら種苗・農薬・植物工場など幅広い業種を対象に支援

三井住友銀行は今月末にも、農業分野に投資する20億円規模の独自ファンドを新設する。種苗や農薬、植物工場など周辺分野の企業のほか、海外に進出する農業事業者にも幅広く投資する。融資や取引先の紹介といった経営支援策を組み合わせ、農業の成長を後押しする。


新設する農業ファンドでは、子会社のSMBCベンチャーキャピタルと総額30億円を出資し、そのうち10億円は農林漁業成長産業化支援機構と折半で出資する官民ファンドに充てる。官民ファンドの出資対象は、1次産業の従事者が製造や販売まで手がける事業が中心となっている。独自ファンドをつくり、国の制度の対象から外れることの多い業種にも投資できるようにする。


ファンドでは、日本総合研究所が経営相談に乗るなどグループのノウハウを投入する。出資期間は最長約15年。ファンドの運営は、先端技術の実用化に実績があるつくばテクノロジーシードが行う。農業は小規模で財務内容もよくない業者が多いため、民間資金だけのファンドはほとんど例がなかった。


農業向けの銀行融資は、事業規模が小さかったり、天候不順などリスクが高いため、思いきった融資が難しい。ファンドに国の農林漁業成長産業化支援機構など官の資金を取り込むことでリスクを低減させることができる。また、農業の6次産業化の市場規模を現在の1兆円から2020年に10兆円に伸ばすとした政府の成長戦略を追い風に、農業分野への資金供給を通じ、将来の有力な貸出先を増やせるメリットがある。

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植物工場・農業ビジネス編集部

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