改正高年齢者雇用安定法が施行により高齢社員の働く場の確保を目指し、ガソリンスタンドが60歳以上の従業員を活用した植物工場事業へ(遠藤商事)

山形・宮城両県で21のガソリンスタンドを経営する遠藤商事では本業の石油販売事業が頭打ちのなか、成長性が見込める新規事業として高齢社員を活用した植物工場ビジネスに参入する。事業計画では、早ければ6月初めにもミニプラントを導入し、手始めに比較的栽培しやすいリーフレタスなどの葉物野菜から試験栽培する。その後、市場ニーズに合った種類を選んでレパートリーを広げ、栽培方法などのノウハウを蓄積する。1年後をメドに量産体制に入る計画である


ミニプラントの設置場所は、本社事務所に隣接する自動車販売店のショールーム跡地を利用する。広さは約30平方メートルで、そこに培養棚を並べ発光ダイオード(LED)や蛍光灯の光で水耕栽培する。室温や施肥、二酸化炭素濃度などをコンピューターで制御する。リーフレタスなら20日ほどで収穫できる。栽培能力は日産75株を見込んでいる


量産化のメドが立った段階で本格的な工場の建設に着手、立地場所を県内で探す予定としている。計画ではレタスなど葉物野菜を中心に1日4000株を生産し、年間に1億円以上の売上を目指していく。今のところ空き校舎を抱える自治体などから引き合いが来ているという。エコカーの普及や少子化などの影響でGS業界は今後、ガソリンの消費量が減少を続け、十数年後には半減すると予測されている。それに合わせてGSも淘汰が進むとみられ、同社は多角化で売り上げの減少を食い止める方針である。


また、4月1日から65歳までの雇用延長を企業に義務付ける改正高年齢者雇用安定法が施行されたすべての企業は希望する人全員を段階的に65歳まで雇用することが義務づけられた。GSではタイヤ交換や洗車など重労働の作業が多く、高齢社員の働く場の確保が急務。野菜工場は軽作業が中心なので高齢社員でも働きやすい。


同社では量産化で15〜20人の高齢社員の雇用を生み出したい考えだ。同社の遠藤靖彦社長は「エコカーの普及が進み、ガソリンの需要は今後、毎年4%ずつ減少する見込みで本業以外のビジネス展開を検討する必要があった。雇用の受け皿として事業を成功させたい」と話している。(参考:2013年4月5日 NHKビジネスニュースなど)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
植物工場・農業ビジネス編集部

植物工場・農業ビジネス編集部

投稿者プロフィール

植物工場・農業分野を中心に環境制御技術に関する最新動向ニュースを配信しております。

この著者の最新の記事

関連記事

大和ハウス工業 アグリキューブ 植物工場バナー
次世代農業EXPO 植物工場バナー
昭和電工 植物工場 バナー
植物工場ビジネス・セミナー講義バナー

過去のピックアップ記事

  1. 米国の水耕小売企業が垂直型植物工場にて巨大なバジル栽培に挑戦
     人工光植物工場による垂直栽培装置の製造・販売を行うスーパークローゼット・ハイドロポニクス社では、自…
  2. 植物工場による微細藻類の可能性 ミラノ万博でも展示
     日本ではユーグレナに代表とされる微細藻類の多くが開放型(ため池)での生産が一般的だが、海外では太陽…
  3. グーグルが農業ビッグデータ解析ベンチャーに18億円の投資
     テクノロジーベンチャーに投資を行っているグーグル・ベンチャーは、農業ビッグデータ解析サービスを提供…
  4. 台湾における植物工場の市場概要と現状分析(2)
    1.台湾における植物工場の市場概要と現状分析(2) 太陽光型の研究開発も加速。フルーツトマト市場も…
  5. カナダの植物工場市場/国内における施設面積1335ha・市場規模1568億円にて主力産業の一つ
    米国の植物工場・市場動向トレンド  世界市場において植物工場への投資が加速している。米国では人工光…
  6. 米国ワシントンの大学、食・農業ビジネスを通じて都市問題を解決する起業家の育成へ
     米国ワシントンDCにあるディストリクト・オブ・コロンビア大学では、食・農業ビジネスを通じて都市問題…
  7. 2013年度は農業法人の休廃業・解散が拡大 電力高騰や後継者問題も
     帝国データバンクは、2006年度から2013年度の間で、農業法人の休廃業・解散動向に関する調査を実…
  8. 太陽光利用型植物工場を活用した震災復興事業が倒産へ
     2012年6月に宮城県名取市に太陽光利用型植物工場を建設し、レタスやベビーリーフの水耕栽培による生…
  9. ファミマのサンドイッチ・サラダ、植物工場野菜への試験的な変更
     株式会社ファミリーマートでは、国内の植物工場で栽培された野菜を、サンドイッチやサラダなどの中食商品…
  10. スプレッドがアフリカ地域への植物工場システム導入の可能性を検討
     完全人工光型植物工場を運営するスプレッドは、京都府亀岡市に国内最大規模の植物工場を稼働させているが…
150629_英語ページバナー ログインページ(無料会員登録)_topside.logo
無料相談(経営相談・新規事業)バナー
151226 プレス募集バナー PR記事バナー 人材募集バナー

注目記事

  1. タキイ種苗、機能性野菜「ファイトリッチ」シリ−ズのタネを発売
     タキイ種苗株式会社は、野菜の"機能性成分"を豊富に含み"おいしさ"を兼ね備えた『ファイトリッチ』シ…
  2. アオスフィールドなど、湯沢町に再エネ活用したコンテナ型のデータセンターを新設
     株式会社アオスフィールドと株式会社ゲットワークスは、新潟県南魚沼郡湯沢町に湯沢町初となるデータセン…
  3. 1日1万株の国内最大級の植物工場 「柏の葉スマートシティ」にて本格稼働
     株式会社みらいと三井不動産株式会社は「柏の葉スマートシティ」において国内最大級の植物工場「柏の葉 …
  4. アサガオから花の寿命を調節する遺伝子を発見、切り花の長期保存技術への応用も
     鹿児島大と農業・食品産業技術総合研究機構花き研究所(茨城県つくば市)の研究グループは7月1日、アサ…
ページ上部へ戻る