工場排熱を利用した加温式水耕栽培にて葉野菜の周年栽培。豪雪時の極端な低温と日照不足による生育遅れが今後の課題

発泡スチロールの製造・加工・販売を手がけるアステックコーポレーション東北(アステックホールディングス)では、黒石市緑ケ丘の青森工場で排出される温水熱を活用し、同じ敷地内の温室ハウスで、ネギやレタスなどの葉物野菜を通年で水耕栽培している


同社は、発泡スチロール製品の水耕パネルを取り扱っていることもあり、1994年から同工場で水耕栽培に着手。軽量鉄骨造り、間口16m、奥行き147mのハウス1棟に、高さ1メートルほどの移動式の栽培用ベッドを並べ、ネギ、レタス、ミツバ、サンチュ、セリなどの葉物野菜を通年で栽培している


出荷量はネギが年間約14トン、レタスが約6トンに上り、主に県内の仲卸業者や食品加工会社に直接販売している。熱源となる発泡スチロールの製造過程で排出される温水は、配管でハウスに引き、熱交換器で温風に変えた後、室内に張り巡らされたビニール製ダクトを通じ、室温を10度程度に保っている。水耕の養液の加温にも活用している。現在は4人の従業員が栽培管理を担当し、ほぼ毎日収穫、出荷作業を行っている。


同社によると、温水の有効利用のほかに、働く人を工場全体で効率的に活用できるなど雇用面で利点がある一方、豪雪時の極端な低温と日照不足による生育遅れは避け難く、冬場は夏場に比べると半分近く生産量が落ちる点が課題という。同社によると「できればもっと品種を増やし、将来的にはもう1棟施設を増やしたいと考えている。野菜の安定供給に少しでも貢献できれば」と話している。(参考:2013年1月25日、北海道新聞より)