ダイキンと奈良先端大が植物工場技術を応用し、機能性タンパクを多く含有するレタス生産などの研究開始

ダイキン工業と奈良先端科学技術大学院大学は10月31日、植物を使って医薬品を作り出す研究を始めると発表した。室内で栽培する植物工場の技術を応用し、薬として使えるたんぱく質を多く含む野菜を大量に作れるようにする。製造コストを従来比で10分の1以下に引き下げたい考えだ。
今回の研究では、ダイキンが持つ空調など室内環境の制御技術と、奈良先端大の持つ植物やIT(情報技術)、光科学の研究ノウハウを持ち寄り、高効率で野菜が生育する環境を整える。
共同研究ではまず、人間の体内で細胞の炎症を防ぐ役割を担うたんぱく質「チオレドキシン」を多く含むレタスを生産する。チオレドキシンは糖尿病や胃潰瘍の治療に効果が見込め、医薬品として期待も大きいという。従来の製法では大腸菌などを使っていたが、精製工程が複雑で大量生産が難しい。レタスであれば、より簡単に精製できる。両者は今後、薬になるような他のたんぱく質の研究も進める。(参考:日本経済新聞より)
]]>