新潟県上越市内12社が合同でソーラーパネルや風力など自然エネルギーを利用した植物工場モデルにて実証実験をスタート(上越ニュービジネス研究会)

新潟県上越市内の民間企業が共同開発し、三和区の多能鉱泉に置いた野菜工場実験棟が8月10日、野菜の初収穫が行われた。装置は風力、太陽光といった自然エネルギーを利用して照明を点灯させており、室温25度程度の実験棟内で水と光を利用しレタス数種を育てている取り組むのは上越商工会議所加盟の12社で構成する「ニュービジネス研究会」。地域全体の産業競争力維持を目的に、昨年9月から市内初となる大規模な「産・産連携」に挑んでいる。昨年9月から約1年かけて発電装置の設計や試作品製作を行ってきた。
 
 
栽培実験棟は約25平方メートルのプレハブ棟で、屋根に太陽光パネル2台と試作品の風力発電装置を備える。8月に入ってから風力の発電機を取り付けた。栽培システムは3段の棚を設置、レタス約290株を育てている。先日は70株ほどを初めて収穫した。必要な電力は現在、空調を除いて、約30%を自然エネルギーでまかなっている状態だという。ほかに最大で約500ワットを得られるマイクロ水力発電装置の試作品が準備されており、近く設置、実験を行う見通しだという。毎日温度湿度のデータを採取するため、同研究会メンバーが実験棟を訪れている。
 
 
栽培実験で新たに分かったこともある。7月下旬の猛暑で室内が30度を超えて高温になり、レタスが成育しすぎて市場に出せない大きさになった。急きょスプリンクラーを屋根に取り付けて室温を一定に保ったという。「一番暑い時期にやったからこそ分かったこと。データが採取できた」今後は照明をLED(発光ダイオード)に変えるなどして、食味の向上にも努めるという。
 
 
同研究会は平成25年度までに全装置を完成させ、実用化を目指す。補助金を出している上越市の期待も大きい。研究会では、実用化し、採算を取るには、1日1千株を収穫できるような施設が必要と考えている。「まずは利益が出る仕組みを研究する。将来的に、新たに参入できる態勢を整え、ビジネスとして成功させたい」と話している。<参考:朝日新聞など>
 
 

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