障害者向けの作業所を運営するNPO法人が賃金の倍増を目標・中核事業としてキクラゲとシイタケのハウス栽培を開始(ともしび・佐賀市)

難病患者や障害者のための作業所を運営する佐賀市のNPO法人ともしびが、県内ではほとんど生産されていないキクラゲ栽培などに乗り出した月額約1万4千円と伸び悩む工賃(賃金)の倍増を目標に、地元農家の全面協力を受けながら将来的には加工品の製造販売も見据える。
 
 
佐賀市鍋島町の農地約1千平方メートルに250平方メートルのビニールハウス2棟を設置し、キクラゲとシイタケを栽培する。キクラゲは菌を埋め込んだ「菌床ブロック」の配置などを既に始めており、近く収穫、県内では珍しい「生キクラゲ」を出荷する。作業所を利用すす20〜60代の35人のうち、10人ほどが作業を担う。
 
 
同法人はこれまでアメリカンフラワーの製造販売や内職、農作業などに取り組んできたが、下請け作業は景気が落ち込むと急激に受注が減少。地域で自立した生活を送るには中核事業を確立し、工賃を引き上げることが急務となっている。国の「工賃倍増計画」により、今回の初期投資約2200万円のうち、補助金1780万円を活用できることもあり、安定的に自ら稼ぐ手段として、新たな分野への参入を決断した。
 
 
指導役として、数年前から収穫作業を請け負ってきたタマネギ農家で、シイタケ栽培も行う中島信さんが全面的に協力。「障害者のことを知らなかったため、不安に思っていたが、丁寧な仕事ぶりで十分にできると感じた」と中島さん。買い手がいない状況に陥らないよう、生産前から販路も確保した2010年度の工賃は平均8千円、11年度は1万4千円ほどで、本年度は3万円を目指す。江頭理事長は「新規の分野で不安もあるが、レシピの開発なども行い、工賃に反映できるよう努力したい」と意気込む。<参考:佐賀新聞>
 
 

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