豊田通商によるパプリカ栽培施設の新設、トヨタグループが進めるエネルギーマネジメントのモデル事例(製造業のノウハウを生かしたサステナブル農場)

豊田通商の関係会社である豊通食料が出資する農業生産法人、株式会社ベジ・ドリーム栗原は、セントラル自動車、トヨタ自動車、そして宮城県及び大衡村と協力し、宮城県黒川郡大衡村に農商工連携プロジェクトを推進するために大規模なパプリカ生産施設を新たに建設するベジ・ドリームでは既に、宮城県栗原市に稼働している第1・第2農場でパプリカ生産を展開中であり、今回の施設が3拠点目となる。以下、プレスリリースを掲載しておく。
 

トヨタなど、宮城県で新たな農商工連携プロジェクトに着手
宮城県で新たな農商工連携プロジェクトを発足
自動車工場が関わる高効率で環境負荷の少ないパプリカ農場の新設(*1)

豊田通商(株)(以下、豊田通商)の関係会社である豊通食料(株)が出資する農業生産法人(株)ベジ・ドリーム栗原(以下、ベジ・ドリーム栗原)は、セントラル自動車(株)(以下、セントラル)、トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)、宮城県及び大衡村と協力し、宮城県黒川郡大衡村(セントラル隣接地)に新設するパプリカ農場において、農商工連携プロジェクトに着手します。
 
本プロジェクトは、トヨタグループなどで提案している「工業団地を中心とした新しいスマートコミュニティ」の実現に向けたF−グリッド構想(*2)でのエネルギーマネジメントの一環で、セントラル所有の自家発電設備の廃熱を有効活用し、農産物生産の環境負荷低減を図るものです。
さらに、自動車製造で培ったノウハウを農業の生産性向上に活かす新しい農商工連携モデルの構築に取り組みます。
 
具体的には、セントラルの自動車工場に隣接して新設されるパプリカ農場に対して、自動車工場内の自家発電機(ガスエンジン・コジェネ/発電効率49%と世界最高レベル)から排出する温水を供給し、ビニールハウスの温度維持に活用します。

現在、日本で消費されているパプリカの93%は輸入に依存しています。
また、工場と農園が一体でエネルギーマネジメントを実施することにより、トータルでのCO2排出の低減も可能となります。さらに、今後はトヨタが自動車で培ったモノづくり、技術を応用して、農業の競争力を向上させるアイデアも地域と共に考案していく予定です。この新たな農商工連携を通じ、消費者ニーズの高い「新鮮でおいしく」「安全・安心」な国産野菜の安定供給と市場拡大を実現し、自給率向上を目指します。
 
また本日の事業着手に伴い、宮城県庁で開催された「みやぎ復興元年プロジェクト新・農商工連携モデル事業協定式」において、農(ベジ・ドリーム)・商(豊田通商)・工(セントラル)の各担い手と地元自治体(宮城県・大衡村)との間で、事業の成功に向けた協定を締結いたしました。

本プロジェクトはトヨタ関係各社で取り組む東北復興促進活動の一環でもあり、今後とも関係各位のご協力を賜りつつ、新たな農商工連携モデルの構築を通じた、宮城県の農業活性化、震災復興の一助となるべく努めてまいります。
 

*1 ベジ・ドリームのパプリカ農場
宮城県栗原市に所在する第1・第2農場でパプリカ生産を展開中であり、セントラル隣接地の新農場が3拠点目となる。

*2 F−グリッド構想
宮城県大衡村の第二仙台北部工業団地で実施検討中の「隣接工場・地域間」における総合的エネルギーマネジメント構想
 
【参考資料】
[ベジ・ドリーム栗原 第3農場概要]
 生産地:宮城県黒川郡大衡村中央平
 事業規模:用地面積 約3ha(うち栽培面積 約1.8ha)
 施設形式:大型鉄骨ハウス
 栽培方法:養液栽培
 竣工時期:2013年1月(予定)
 生産量:約315t(予定)
 設計コンセプト:超省エネ温室
(=熱の有効利用と放熱防止による冬場の暖房コスト削減を目指す)

 設備説明:セントラルの自家発電設備から発生する廃熱を蓄熱タンクに貯槽し、主に冬場の夜間暖房に使用すると同時に、タンクの側面に多重ポリカーボネイトと側面カーテン、天井に三重カーテンを導入することで、放熱によるロスを極力削減し、暖房コストの削減を達成する。

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
植物工場・農業ビジネス編集部

植物工場・農業ビジネス編集部

投稿者プロフィール

植物工場・農業分野を中心に環境制御技術に関する最新動向ニュースを配信しております。

この著者の最新の記事

関連記事

大和ハウス工業 アグリキューブ 植物工場バナー
次世代農業EXPO 植物工場バナー
植物工場ビジネス・セミナー講義バナー

過去のピックアップ記事

  1. フィリピンの田んぼアート。ドローン・アグロツーリズムによる若者世代への新たなアプローチ
     フィリピンのお米研究所(Philippine Rice Research Institute)の「…
  2. LED型植物工場による生産システムの確立へ いちごカンパニー
     廃校を活用した植物工場を運営するいちごカンパニーでは、LED光源を利用した閉鎖型植物工場におけるイ…
  3. 露地野菜の価格高騰により植物工場野菜の価格が逆転
     国内では最近の長雨・猛暑により、レタス等の葉物野菜の価格が2~4割も高騰している。今年は4月から5…
  4. LA DITTA、人工光型植物工場のASEAN輸出に向けシンガポール18店舗でテスト販売
     株式会社LA DITTA(ラ・ディッタ)は、シンガポール現地の流通会社EASTERN GREEN …
  5. 120億ドル市場の地産地消ビジネス。政府による新たな資金の貸し付けプログラムが開始
     米国農務省(USDA)では、小規模農家や近年、市場規模が拡大しつつある都市型農業に合わせた資金の貸…
  6. 沖縄セルラー、稼働する植物工場にて来月から試験販売へ
     沖縄セルラー電話は社内ベンチャー制度の一環で、南城市玉城の同社南城ネットワークセンターの敷地内に植…
  7. カナダ・サンセレクト社、植物工場によるトマト・パプリカの生産施設拡大
    カナダに本社を置くパプリカ・トマトの生産・販売企業であるサンセレクト社では、今年の秋から太陽光利用型…
  8. 阪神野菜栽培所の植物工場、新たにケールのベビーリーフ商品を販売
     阪神電気鉄道株式会社では、鉄道高架下(尼崎センタープール前駅)の「阪神野菜栽培所」の植物工場にて、…
  9. ハワイでも完全人工光型植物工場によるアイスプラントの生産も
     熱帯気候のハワイにおいても、商業生産に向けて完全人工光型植物工場ビジネスに参入するベンチャーが現れ…
  10. 植物工場による生産・販売事業からの撤退、今後はプラント開発に集中
     検査用LEDのシーシーエスは、新規事業として完全人工光型植物工場による野菜の生産・販売や飲食店経営…
150629_英語ページバナー ログインページ(無料会員登録)_topside.logo
無料相談(経営相談・新規事業)バナー
151226 プレス募集バナー PR記事バナー 人材募集バナー

注目記事

  1. オリックス不動産、兵庫県養父市の植物工場にて初収穫
     廃校になった養父市大屋町門野の旧市立南谷小学校体育館を活用し、オリックスグループが開設した植物工場…
  2. 来年より改正農地法が施行・農業生産法人の名称変更。法人による農地所有要件が緩和
     2016年4月に改正農地法が施行され、農業生産法人という名称も変更される。株式会社などの民間企業で…
  3. 西松建設、玉川大学との連携事業・LED植物工場のショールームが完成
     西松建設は4月11日、玉川大学との産学連携事業として開発を進めているLED植物工場について、新規参…
  4. 愛媛県による新品種「紅い雫」を開発、高級イチゴとして11月下旬より出荷予定
     愛媛県が開発したイチゴの新品種を「紅(あか)い雫(しずく)」と名付け、6月25日に農林水産省へ品種…
ページ上部へ戻る