太陽光発電と燃料電池で必要電力を全て調達するエコタイプのLED植物工場が完成/電池が排出したCO2も光合成に活用(京都府立大学)

京都府精華町北稲八間の京都府立大精華キャンパスで、太陽光発電と燃料電池で必要な電力をすべて調達できる「エコタイプ次世代植物工場」が完成した。国内初の試みといい、産学公でつくる研究会が、野菜の栽培技術の確立や、健康機能性が高い京都発の野菜づくりの研究に活用する。同施設は2009年に閉園した「花空間けいはんな」のフラワーショップ棟(鉄骨平屋建て、約210平方メートル)を、府が11年度に5千万円で整備したもの


太陽光発電では、キャンパス内の別施設に発電用パネル144枚を取り付け、1時間当たりで最大約30キロワットの電力を確保した。工場内に設けた栽培棚の照明にはLED(発光ダイオード)を使用し、省エネ化を図る。燃料電池は1基で、1時間当たり約700ワットを発電する電池が排出した二酸化炭素(CO2)は工場内へ送り、作物の光合成を促すために活用する。作物から出された水蒸気は、工場内のエアコンが取り込んだ後で水に変換。栽培棚の養液に利用できる。


ここでの実験や調査に取り組む研究会も、このほど発足。LED製造会社などの企業約20社と、府立大教員や府職員が参加する。本年度は、がんや糖尿病の予防に役立てようと、ビタミンCやポリフェノール類の抗酸化成分を多く含む野菜づくりの研究を進める。


研究会会長で、工場の計画を立案した竹葉剛・府特別参与は「植物工場の運用で課題となるエネルギーや水を節約し、世界の干ばつ地帯での農業にも貢献できる。この工場から新しい生産方式を提案していきたい」と力を込める。<参考:京都新聞より>

※ 詳細;京都府立大学精華キャンパス産学公連携研究拠点施設

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