トーエル、飲料水工場をトラフグ養殖に活用。植物工場によるイチゴの生産も開始

 液化石油ガスLPG販売のトーエルでは2012年1月より、長野県大町市でトラフグの養殖事業を開始した。養殖技術は、温泉トラフグの栽培実績を持つ株式会社夢創造からライセンスを受けた。

トーエル、飲料水工場をトラフグ養殖に活用。植物工場によるイチゴの生産も開始
トラフグ養殖は、自社での飲料水の工場内施設を活用した。約300m2のスペースに大型の水槽を設置、トラフグの稚魚約1,000匹を飼育している。投資額は約2,000万円。

養殖に必要な水は飲料水・ピュアウォーター製造時に廃棄されていたミネラル豊富なRO濃縮水を使用し、熱源はピュアウォーター製造過程で工場から出る約70℃のお湯を使用する。

今後はすっぽん、あわびなどの高価な食材の養殖も計画しており、東京大学大学院農学生命科学研究科の金子豊ニ教授や渡邊壮一助教等の指導を受けながら、専門家チームを中心に多角的養殖を目指す、という。

2014年8月 同施設内にて「アワビ」の養殖もスタートさせている。

トーエル、飲料水工場をトラフグ養殖に活用。植物工場によるイチゴの生産も開始

植物工場によるイチゴの栽培も開始

同社では、神奈川県厚木市にあるLPGの容器検査などの工場施設を利用して、植物工場も稼働させた。

生産面積は約1,100m2(延べ床)となっており、約5,000万円を投じてイチゴの栽培をスタートした。需要の大きな、一季成りイチゴの周年生産を行い、1日30kg前後の収穫を目指す。

植物工場の開設は2カ所目。同社では2010年末に横浜市にある工場内にも植物工場を導入している。こちらは約150m2の小規模だが、葉野菜を生産している。

今後は増設も視野に入れており、生産した野菜は日本レストランシステムを通じて、関連する飲食・レストラン等に納品する。