農水省の農作物生産向上実験へ製造業各社が技術提案。パナソニックはLED光源を利用した防蛾蛍光灯テストなどを実施

農林水産省が2012年度に実施を検討している農産物の生産性向上実験に、新たにパナソニックと積水化学工業の2社が技術提案したことが明らかになった。パナソニックは蛾(が)を寄せ付けない緑色や黄色の蛍光灯を使った農薬量削減技術などを提案積水化学は地中熱をパイプで集め、ビニールハウスの作物の糖度アップやハウスが雪で倒壊しないようにする技術を提案した。
 
 
その他、日立製作所や富士通、三菱自動車、ヤンマーなどからの計38件に続く提案で、新市場を開拓したい製造業各社の関心の高まりがうかがえる。農水省は提案を基に実験を行う事業者を4月に決める。

<資料は日本GEによる提案資料>

 
パナソニックの提案は、イチゴやトマトなどを栽培する畑の周囲に防蛾蛍光灯を設ける。蛾の幼虫の一種で葉を食い荒らすヨトウムシなどが畑に入らないようにして、農薬代と農薬を散布する作業負担を軽減する。イチゴ畑での実験では防蛾蛍光灯に加え、植物が本来持つ免疫機能を向上させ、うどんこ病などの発生を抑えるとされる病害防除蛍光灯のテストも行う。
 
 
パナソニックグループでは、1月に吸収合併した旧パナソニック電工が光の波長制御技術を生かして病害を防ぐ蛍光灯の開発に取り組んできた。この蓄積を生かすほか光源への発光ダイオード(LED)の適用も検討する。
 
 
積水化学の提案はビニールハウスの地中にパイプを巡らす。燃料代を節約するほか、温度調節によって収穫時期をずらして端境期に作物を出荷し、農家の収入を上げるための研究を行う。両社が技術提案したのは農水省の「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」。東日本大震災の被災地の宮城県内に実証実験地区を設け、農作物の生産コスト半減か生産効率2倍を6年間かけて実現する。国際競争に耐えられる新しい形の農業を東北から発信していくことを狙いとしている。 <参考:朝日新聞より>
 
 

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