木田屋商店・小浜市に人工光で結球レタスを栽培する植物工場を開設「世界、未来に向け、安定的で安全・安心な栽培法を福井から発信していく」

千葉県内でスーパーマーケットや弁当販売店を展開する木田屋商店(本社・千葉県浦安市、木田喜太郎社長)が、小浜市多田に人工の光で結球レタスとリーフレタスを栽培する植物工場を開設する。2012年4月に着工し、2013年4月から本格稼働を予定している。同社や福井県などによると、結球レタスの商業用植物工場は世界初関係者は「世界、未来に向け、安定的で安全・安心なこの栽培法を福井から発信していく」と意気込んでいる。
 
 
木田屋商店とは
 木田屋商店は1785年創業。1969年に法人化し、現在はスーパーマーケット3店舗を経営するほか、弁当販売や不動産事業も展開している。安全な食品を提供する視点から昨夏以来、植物工場の分野に進出を検討してきた。植物工場は日夜を通じて強い照明が必要なため電力コストが課題だったが、原発立地の周辺地域は電気料金に国の補助が受けられることから、小浜市への進出を決めた。
 
 
施設概要
 施設整備にも県の補助制度を活用し、約8千m2の借地に床面積約1300m2の工場を建設する(5億円規模の投資を予定)。室内に害虫が入らないため、完全無農薬栽培が実現する。太陽光や外気を遮断した閉鎖型で、空調設備大手の大気社(東京)が千葉大と開発した結球レタスを量産する技術を活用。結球レタス栽培はリーフレタスよりも強い光が必要だが、蛍光灯を放物線状の反射板で覆って照度を高めており、従来の方式に比べて電気料金は大幅に減らせるのが特長という。植物工場で球状のレタスを作るのは初めて。
 
 
計画概要
 計画では、稼働から5年目の年間生産量は結球レタス76t、リーフレタス119tの計195t。販売額は1億6千万円を見込んでいる。近畿圏の外食産業やスーパーマーケットなどの小売店を中心に売り込みを図り、将来的には工場の増設を目指している。 地元で社員とパートを合わせて15人以上の雇用を検討。また、工場内を見学できるようにすることも考えている。
 
 同社では「植物工場での結球レタスはこれまでにない市場。可能性は十分」とし、舞鶴若狭自動車道小浜インターチェンジにも近い立地を生かして、近畿圏に出荷する計画。「無農薬」「安定供給」をアピールし、外食産業へも販路を拡大したい考えだ。
 
 

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植物工場・農業ビジネス編集部

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