特殊チューブや光ファイバーにて太陽光を室内に取り入れ、住環境を改善。一部の植物工場施設でも採用が進む太陽光照明システム

近年、住宅などの暗い部屋に太陽の光を取り込むため、太陽光収集装置を導入する事例が徐々に増えている。自然の太陽光であるため、電気に頼らず、太陽光を特殊なチューブや光ファイバーケーブルで室内に運んで照明にすることが可能である。温かみが感じられ、寝たきりの高齢者が過ごす部屋などへの導入も増えている
 
 
例えば、株式会社井之商が製造する太陽光照明システム「スカイライトチューブ」は、設置場所に合わせて自由にチューブを曲げることができ、比較的コストも安く導入することができる。導入した男性の話では「明かりをつけていないのに、暗かった部屋が明るくなった」という。台所やダイニングにいる時間の長い専業主婦の妻のため、自宅に太陽光照明システム「スカイライトチューブ」を設置。光の反射率が高い特殊なアルミニウム製のチューブが太陽光を室内まで運んでくれる
 
 
北東向きで、隣家と1メートルほどしか離れていない台所には、窓があっても日差しがほとんど届かない。天窓も明るさが足りず、晴れている日中でも、照明をつけなければ家事ができなかった。スカイライトチューブの採光口は台所の上の二階部屋にあった天窓。そこから直径35cmのチューブを台所の天井まで通し、室内には光を拡散させるレンズを付けた。チューブの上端には、効率的に光を集めるアクリル製のドーム形採光レンズを装着。工事は1日で終わった。
 
 
男性宅は築四十年以上で、屋根は日本瓦。スカイライトチューブは一台1.5kgほどと軽く、屋根に合わせたカバーもあるため、雨漏りの心配はない。工事費も含め、六〜八畳用で一台20万〜25万円ほど。「照明にかかる電気代相当分と考えると高いけど、自然の光は気分がいい」。時間帯や天候で、光の色が微妙に変化する点も気に入っている。
 
 
また、太陽光を使った明かりには別の方式もある。ラフォーレエンジニアリングの太陽光採光システム「ひまわり」では、レンズを組み合わせた集光機を屋上に設置。太陽の動きを自動追尾して、集めた光を光ファイバーケーブルで室内に届ける。追尾用の電気として、太陽電池や蓄電池の追加も可能だ
 
 
ひまわりを販売するディナトス(名古屋市)のショールームでは、三階建ての屋上に六〜八畳用の集光機を設置。空が明るくなると室内が明るくなり、太陽が雲に隠れると、さっと暗くなる。都心のマンション密集地で日当たりの良くない部屋に設置する例も多い。
 
 
この他にも、鏡を利用した方式もあり、こうしたシステムは「住宅や学校・公共施設、介護福祉施設」など、様々な場所で導入されている。また、人の住環境の改善だけでなく植物育成にも活用が期待されており、一部の植物工場(研究施設)でも実証実験中である。住宅でも植物工場においても、課題は設置費用である。ひまわりだと、住宅用のシステムで1台約83万円に加え、工事費がかかる。ラフォーレエンジニアリングなど四社でつくる太陽光採光システム協議会の田中雅幸事務局長は「補助金制度の創設など、国への働き掛けもしていきたい」と話している。<参考:東京新聞など>
 
 

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植物工場・農業ビジネス編集部

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